◆ソフトバンク6―11ロッテ(9日・ヤフオクドーム)

 ロッテは井口資仁監督(44)の執念が実り、11得点の大勝。先発の二木も6回2失点の好投で7勝目をマークし、今季のソフトバンク戦を17勝8敗で終えた。指揮官は「最後に二木も頑張ってくれた。打線も点を取ってくれていい形で勝てたと思う」と総括。自身は現役時代を通じて初の退場処分となった一戦でナインが結果で応えた。

 

 普段は紳士な指揮官の表情が見る見るうちに“鬼”と化した。5―0の4回1死一塁。二木の内角高めの投球に、グラシアルはバットを振り下しながら、のけぞるような形でよけたが、嶋田球審が死球と判定を下した。

 この判定に対して井口監督がベンチを飛び出し「スイングではないか」と身ぶり手ぶりで説明を求めたが、判定は覆らず。数十秒ほどのやり取りがなされた後に嶋田球審が「禁止行為のため井口監督を退場とします」とアナウンス。指揮官は両手を広げてベンチ裏へと下がった。

 試合後、井口監督は「スイングも含めて確認をしに行って、打者と捕手の反応を見て当たってないんじゃないかと思ってリクエストをしようと思ったらその時点で退場となった」と振り返りながら「選手も死ぬ気で頑張っている。ああいう判定で流れが変わることもある。こっちも真剣勝負。しっかり(スイングを)取ってもらいたい」と口調は熱を帯びた。

 一方の嶋田球審は「ハーフスイング(の判定)に対して、まずベンチを出てはいけない。出た時点で警告。審判に近づいたら即、退場。そのルールを適用した」と説明した。

 指揮官の退場処分を受け、ナインは奮い立った。このピンチから2点を奪われたが、すぐさま反撃した。直後の5回。監督代行を務めた鳥越ヘッドコーチは「少なからず動揺はあったと思うので。普通通りやって勝ちましょう」と円陣を組んでナインを鼓舞した。1点を追加し、なおも1死一、三塁で田村がセンターへの飛球で、三塁走者・井上が114キロの巨漢を揺らして本塁へ激走し7点目をもぎ取った。アジャは「監督がチームのために行ってくれた。そりゃあ勝たないとダメでしょう。(タッチアップの)あの場面は何点でもほしかった。絶対に勝ちたかった」と大粒の汗を拭った。

 さらに7回1死一、三塁の場面では中村奨と4番・井上が連続適時打を放ち2点を奪取。8回にも2点を追加し、白星をつかんだ。

 井口監督は「僕が抜けてチーム迷惑をかけてしまった。その辺は反省しながらやっていきたい。選手がよく頑張ってくれた。残り試合、大事な試合ばかりなので、明日からまたしっかり頑張っていきたい」と締め、球場を後にした。