<スペイン2部リーグ:アルコンコン0-3レアル・サラゴサ◇第4節◇8日(日本時間9日)◇サント・ドミンゴ(マドリード)

サラゴサMF香川真司(30)が、スペイン初のフル出場を果たした。前節に続いて4-3-1-2陣形のトップ下で先発すると、終了間際の後半45分にヒールパスで3点目の起点になるなど、またも勝利に貢献した。

開幕から2勝1分けの無敗で4位のサラゴサ。アウェーで2勝1敗の5位アルコルコンと対戦。最近5試合勝ちなしと苦手の相手に対し、トップ下に入った香川は前半、いつものように2トップの下で左右に動いた。前節同様、序盤はボールがなかなか入らなかったが、受けた時はしっかり前を向いて存在感を示す。味方への指示も多く見られ、今節もCKキッカーを務めた。

前半の終了間際から香川がボールに絡むシーンが増え、36分にFKでDFニエトのヘディングシュートを呼び込むと、39分には左サイド深くを破って左足でクロスを入れ、右サイドバックのビガライの惜しいボレーシュートを演出した。43分にはFWドゥワメナへスルーパスを出したが、通らなかった。チームが前半2点をリードした中、香川に2、3回アシストがついてもおかしくない場面が続いた。

後半は13分に背番号10のMFハビ・ロスを投入してからチーム全体の連係が良くなる。香川のボールタッチ回数も増え、43分のCK時にはゴール裏のサポーターから「シンジ」コールが起きた。そして迎えた45分に3点目だ。香川のヒールパスを起点にパスをつないで、最後はオーバーラップしたビガライ。試合を決める得点を奪って上位対決に完勝。2位に浮上した。

試合後、2試合ぶりに取材に応じた香川は「開幕してからチームとして1番、手応えを攻守に感じることができた。この感触が非常に大事」と納得。「今日は3、4アシストしても、おかしくなかったと思っている。続けていれば結果としてついてくる。その中でチームが勝ったことが何より大事だけど、あとは僕の目に見える数字。今日は不運な感じでGKに防がれたりしたけど、僕自身、アシストして点を取りにいくことが1番欠けているところ。その強度や意識を持ち続けていかないと、なかなか目に見えてこないし、今はそういう時期だと思う。周りを生かしながら、大事な試合になったら必ず自分でいくということを証明していきたい」と得点への強い意欲を示した。

まだ序盤の序盤ながら昇格圏の2位に浮上。その中で「スペインにいる、ほかの日本人選手と比べて、自分の力をしっかり発揮できていると思うか?」と聞かれると「僕自身は物足りないと思っています」と自分に言い聞かせるように即答した。「仕方ないと感じているし、最初からうまくいくとは思っていない。周りは『やれて当たり前』『結果を残して当たり前』と思っていると思うけど、僕はそれを受け入れているというか。何をやるか、自分自身がどうあるべきかという部分を常に見失わず、1年間やり続けていくだけ。それがキーポイント。誰がどう言おうと、周りがどう言おうとも、やっぱり最後に昇格できているのか、結果を残しているのか、というところに目を向けて1年やりたい。そういう意味で、やることはたくさんあるので楽しみながら。必ず達成できると思っている」と充実感をにじませた。(高橋智行通信員)