「ヤクルト1-8広島」(5日、神宮球場)

 ヒーローインタビューを受けた広島・床田寛樹投手(24)が表情を崩す。「うれしいです」。初回の失点を引きずらず、二回以降はスコアボードに「0」を並べた。大事なカード3戦目。7回を4安打1失点でチームを勝利に導き、自身も7月27日・ヤクルト戦(神宮)以来の7勝目を手にした。

 「守ってくれたのでリズムに乗れた」。遊撃手・三好の好守に助けられ三回2死満塁のピンチを乗り切ると、尻上がりに調子を上げた。突出した球はない。「平均的に良かった」と捕手の会沢。全ての球種が満遍なく使えたことで狙い球を絞らせなかった。

 大好きな打撃でも魅了した。1点を奪った直後の六回1死二塁。右翼線へ、プロ初打点で初長打となる適時二塁打を放った。これまで使っていた丸のバットが折れたため、野間にもらったバットを使う。「良い感触でした」とにっこり笑った。

 8月に2軍で再調整。中田にキャッチボールの重要性を説かれた。「軽く投げていたらそういうフォームになると言われた」。最後の数球は、試合を想定して本気で投げる。わずかなことだが、良いイメージを持ってマウンドに上がれるようになった。

 緒方監督は「粘り強く、修正して投げてくれた」と113球の力投をたたえた。今季ヤクルト戦は3戦3勝。燕キラーが誕生した。