■倉石平の目

 日本とトルコ、チェコの力に大きな差があったわけではない。それでも2連敗。欧州勢は試合運びのうまさに一日の長があった。

 中でも、司令塔となるポイントガード(PG)には、その時の選手の調子、審判の判定などから生まれる試合の流れを読み、適応する力が必要だ。NBAや欧州のリーグでもまれたPGは必ず、この察知力を持っている。日本の選手はまだまだだが、本職でない田中大貴(A東京)がPGとして可能性を見せた。BリーグでもPGとしてプレー経験を積んで欲しい。

 控え選手の底上げも肝心。チェコ戦の終盤、日本の主力に疲労が目立った。欧州勢は主力を休ませながら、代わりに出る身長210センチ前後の選手が守備を固めて試合を作れる。

 一方、米国を除けば、数人の米プロNBA選手が中心となってチームを支えている状況はどの国も同じ。米国と延長にもつれる接戦を演じたトルコも、NBAでプレーするオスマンとイルヤソバがコート上にいないと力が落ちる。日本には八村と渡辺がいる。2人が経験を積み重ねていくことが、やはり日本のチーム力アップには欠かせない。

 1次リーグ敗退は決まったが、東京五輪まで、強豪と真剣勝負をできる場はほとんどない。残る試合で1分1秒を無駄にせず、主力も控えも経験を積むことが東京五輪につながる。(NBA解説者)