体操の全日本シニア選手権は30日、来年の東京五輪の1次予選を兼ねて福井県営体育館で行われ、両肩などのケガから復活をめざす内村航平(リンガーハット)は、計83・900点で5位だった。今秋の世界選手権(ドイツ)代表の萱和磨(セントラルスポーツ)が計86・100点で初優勝した。女子は村上茉愛(日体ク)が計56・665点で初優勝した。

 演技を終えた内村は不満顔だった。「話にならない。もう一度考え直していかないと」

 両肩のケガで4月の全日本選手権で予選落ちして4カ月。約2週間前には腰痛も発症したが、「練習は積めていた」。五輪へ向けた再出発となる大会だった。

 納得いかなかったのは、「勝負」と位置づけ、最も重点を置いて練習してきた2種目めのあん馬で落下したから。「なんで、という気持ちが大きい」

 ただ、本人の言葉ほど、周囲は悲観していない。佐藤コーチが「落ち込む必要はない」と言えば、日本代表の水鳥監督も「急回復している」。1種目めのゆかでは最後の着地をピタリと決め、14・800点。跳馬や平行棒でも安定した演技を見せた。あとは、6種目を通して「本番で決められる力」と内村。完全復活へ、第一歩は踏み出した。(山口史朗)