東京・日本武道館で開催中の柔道の世界選手権。妹の力を借り、二人三脚で世界一をめざす女子選手がいる。その姉妹は27日の女子57キロ級に出場する姉の芳田司(よしだつかさ、23)=コマツ=と、付き人を務める妹の真(さな、18)=同=だ。司は優勝すれば2年連続の世界制覇。「姉にはライバル心がある」という勝ち気な48キロ級の妹も、この日ばかりは姉を全力でサポートする。

 27日午前9時過ぎ、2人はそろって日本武道館の畳に上がった。世界選手権の優勝者のみがつけられる「赤ゼッケン」を背負う司。その後ろを真がひょこひょこと付いて歩く。出番前に試合場の感触を確かめる貴重なウォーミングアップの時間。妹の体を借り、内股、大外刈り、小外刈りと打ち込みを繰り返した。

 姉妹は京都出身。学年は五つ違う。司は「野獣」と呼ばれたロンドン五輪金メダルの松本薫さんと同じ女子57キロ級で、現在世界ランキング1位の実力者。周囲が「なぜ強いのかわからない」と言うするほどのほんわかした性格だが、コマツの徳野和彦監督は「勝負強い選手。勝負になった時のピークの合わせ方はすごい」。鋭い内股、粘り強い寝技を武器に、リオデジャネイロ五輪後に台頭した。