「スポーツクライミング・世界選手権」(20日、エスフォルタアリーナ八王子)

 東京五輪と同形式の3種目による複合の女子決勝が行われ、野口啓代(30)=TEAM au=が2位で銀メダルを獲得した。7位以内の日本人最上位という基準を満たし、20年東京五輪代表に内定した。野中生萌(22)=XFLAG=が日本人2番手の5位、森秋彩(15)=茨城県連盟=が6位、伊藤ふたば(17)=TEAM au=が7位だった。女王ヤンヤ・ガルンブレト(スロベニア)が連覇を達成した。

 日本人4人による極限の大一番で、夢舞台への思いの強さが勝った。野口はスピードこそ7位だったが、得意のボルダリングで難関の第1課題を“一撃”で仕留め、女王ガルンブレトを抑えて1位に。リードでは掴めれば金メダルだったゴールこそ逃したが、勝負カラーの赤のリボンで束ねたポニーテールを揺らしながら、全身全霊の登りで五輪切符を掴み取った。

 「もう本当に夢みたいで信じられない。五輪を決められなかったら引退しようと思っていたので」。来年の東京五輪を集大成とすることを表明していた。今大会で逃した場合は、引退の選択肢もあった。16歳から出場してきた世界選手権もこれが最後。培ってきた経験値で、夢舞台への挑戦権をつかんだ。

 1年後、集大成の舞台に立つ。「W杯年間総合も、今回のボルダリングも、今日の複合も銀メダル。あと1年で金メダルを目指したい」。視線の先に最高のフィナーレを思い描いた。