19日に行われたIFSCクライミング世界選手権のコンバインド男子予選。オリンピック出場権をかけて挑んだ日本勢は、楢崎智亜、藤井快、原田海、楢崎明智の4名が明後日の決勝進出を決めた。以下、予選を戦った選手たちのコメント一覧。

楢崎智亜(3位/決勝進出)
「とりあえず決勝進出ができて安心した。スピードは今日一番心配だったフライングもなく6.3秒台が出せてよかった。ボルダリングはそれほど良いパフォーマンスができなかったが、スピードとボルダーが終わった時点で決勝はほぼ確定と言われていたのでリードはリラックスして臨めた。ボルダーは1課題目からスイッチを入れるのが難しく苦戦してしまった。後の3つは得意そうだったので早めに切り上げた。4課題目は正解ムーブを見つけるのに時間がかかってしまったが焦りはなかった。(弟の)明智と決勝で戦いたいと思っていたので嬉しい。ルーターがボルダーで高順位につけてきて、そこで順位が入れ替わってしまった。最後に1位を争うのはアダム(・オンドラ)だと思っていたので敗退に驚いている。残念ではあるがアダムがいない分、リードでの順位が上げやすくなった。ただ、ヤコブの調子が良さそうなので決勝も強いはず。スピードの選手が2人残ったのは少し嫌だが、フランスのミカエルは結構ミスが多いのでそこにチャンスはある。ただ、日本人もタイムを上げてきているので油断はできない」


藤井快(4位/決勝進出)
「決勝に進めて相当ホッとしている。昨日の夜は本当に緊張していた。スピードでミスをしたらどうしようとか考えていたが、せっかくここまできたのだからミスを考えるよりもこの状況を楽しめるようにと気持ちを集中させていた。ボルダーの最終課題は最後の最後までムーブがわからず、残り30秒くらいでやっとわかってゾーン獲得までいけたので、あれがなかったらもっと順位を落としていた。あのゾーンを取れているか、取れていないかで次のリードに向けてのメンタルが違っていた。リードは単種目のときも絞り出すことができずに少し悪いイメージがあったので、絶対に諦めず体が負けても気持ちで負けないようにという思いだった。その甲斐あってこの順位で通過できたと思う。決勝は去年と違って1日半空くので疲れが抜けてくるはず。体はみんなフレッシュなので、展開の違いや課題の質で変わってくるが、そこは深く考えず自分にできることをしっかりとこなしていきたい。実力の100%、120%が出せれば日本人最上位もあると思う」


原田海(5位/決勝進出)
「決勝に進めてホッとしている。今大会はスピードの壁が新しく、自己ベストが出せると思っていたので(実際に出せて)よかった。あれでメンタル的にも安心できて最初から流れがよくなったと思う。ボルダリングは単種目のときよりも登れたので落ち着けていたし、課題に対するアプローチもよかった。今大会はどのラウンドも本気で挑んできたので、明後日も変わらずに持っている力を出し切りたい。(日本人4人が残ったことについて)それくらい残ると思っていたので、自分の登りをするだけ。身体的には今大会の中で今日が一番フレッシュだった。決勝だけ頑張ろうと思ってしまうといつものパフォーマンスができないと思うので、明後日はいつも通りとしか考えていない」


楢崎明智(7位/決勝進出)
「めちゃくちゃ嬉しい。スピードは1本目にミスをしたので2本目は相当緊張していたが、そこで自己ベストを出せて良い流れに持っていけた。スタートでもたついてタイムは遅いと思ったが、左に(兄の)智くんが登っていたので絶対に追いついてやると登ったら意外と良いタイムが出た。ボルダーは1課題目でゴール落ちして、2課題目で絶対に完登しないとダメだと気合いで登ったら一気に流れが変わった。智君と2人でファイナルにいくためには自分次第だと思っていた。今回の単種目や予選では智君がいないとメンタル的にやられていた場面が多かった。スピードの2本目の前でも『いつも通りだから大丈夫』と言ってもらえて、そういうのがなかったらやられていたと思う。決勝は作戦を考えられるほど強くないので、目の前の種目を全力でやるしかない」


土肥圭太(15位)
「ボルダーが終わった時点でダメだろうなという感じはしていた。僕が唯一決勝に進める可能性は、スピードがある程度の順位で、ボルダーで4、5位あたりに食い込んで一発逆転だと思っていた。今は悔しさより、あそこで残るためにはどうすべきだったかと頭は切り替わっている。ボルダーの2課題目は裏から歓声を聞いた感じでは背の高い選手しか登っていない様子だったので、絶対登れないと判断してしまった。結果的に2課題目はみんな登っている課題だったので、諦めずにやらなければいけなかった。4課題目を決め切れなかったのは自分のコンペティターとしての弱さ。今回はボルダーで上位を取ってあとの2つは安定させることを目標にしていたが、リードでも上位が取れないと可能性が狭まってしまう。3種目の中の1つで勝負というのは厳しい。今後はリードも今のボルダーと同じくらい可能性のある力をつけていきい」

CREDITS

取材

篠幸彦 /

編集部 /

写真

窪田亮