<天皇杯:G大阪0-2法大>◇3回戦◇14日◇味フィ西

昨年度インカレ王者でアマチュアシードの法大が、J1ガンバ大阪に2-0で完勝した。史上7度目となる大学勢のJ1撃破。エースFW上田綺世(20)が先月退部して鹿島アントラーズ入りした穴を埋め、2回戦のJ2東京ヴェルディ(2-0)に続く格上連破で16強入りした。

G大阪は、関西学院大に敗れた前年度に続いて大学生に屈した。

J1勢はリーグ首位のFC東京がJ2ヴァンフォーレ甲府に敗れる波乱もあった。4回戦の組み合わせ抽選は16日に行われる。

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法大が大物食いを果たした。名門を前にしても物おじせず、前半24分に先制。FW田中和樹が右サイドからマイナスに折り返すと、走り込んだボランチ大西遼太郎が右足ミドル。空くスペースを突く分析通りに、堂々と崩して均衡を破った。1点リードの後半25分には追加点。左CKにDF森岡陸が頭を合わせた。大西は「頭が真っ白というか、今までにない感情だった」と喜べば、森岡も「気付いたら入っていた」と無心で押し込んだ。

大黒柱が抜けたことを感じさせなかった。先月、南米選手権の日本代表FW上田が退部。前倒しで鹿島入りした穴は大きかったが、長山一也監督は「みんなで補おう。上田がいなくても注目されるチームになろう」と鼓舞。2回戦の東京V戦に続く2ゴールに加え、格上を2戦連続で完封した。関東大学リーグからの連戦で2日間しか対策できなかったが、一体感で勝利。敵将の宮本監督に「時間を追うごとにゴール前の集中力が上がった」と言わしめた。

2点目の森岡は上田と同学年で、同部屋だった。退部を伝えられた時は涙が止まらなかったが「綺世のおかげで頑張れている。この舞台で勝ち上がることで、綺世のいる世界に近づきたい」。その上田が10日の横浜F・マリノス戦でJ1初ゴールを決めた時、法大は駒大戦を終えた帰路だった。「バスの中は大喜びだった」と森岡は笑い、1学年上の大西も「綺世のゴールに刺激を受けたし、今日の勝利に綺世も刺激を受けたはず。優勝と言いたいけど、まずベスト8」と充実の状態で4回戦に駒を進めた。【木下淳】

▼天皇杯で大学がJ1に勝利 今回の法大が7度目。2回戦ではJ2の東京Vに勝っており、Jリーグ勢に2連勝となった。大学チームがJリーグ勢に2勝以上は09年度の明大(2勝=J2湘南、J1山形)、17年度の筑波大(3勝=J3YS横浜、J1仙台、J2福岡)に次いで3チーム目。一方、J1のG大阪は昨年度の2回戦でも関学大に敗れており、J1勢が大学に2敗は初めて。