2020年東京五輪の開会まで24日であと1年となった。東京都心では、大会に向けた渋滞対策として大規模な交通規制のテストが行われ、都庁もテレワークを実施。競技体験のイベントは、本番を待ち焦がれる家族連れでにぎわった。

 東京・有楽町の東京国際フォーラムでは、五輪の競技を体験できるイベントが開かれた。

 会場では、五輪パートナー企業25社がブースを設け、各社のノウハウを生かした競技ごとの体験イベントを実施。フェンシングではVR(仮想現実)機器をつけてトップ選手と対戦気分に。会場には五輪選手も次々に登場。体操の鶴見虹子さんや新竹優子さんによる「体操教室」には参加希望者の長蛇の列ができた。

 東京都江戸川区の小学6年、南京介君(12)は自転車競技を体験。ライバルが先を走る映像を見ながら思い切りこぎ「時速43キロが出た。五輪が楽しみになった」と話した。「マスコットを投票で選んだころから五輪にワクワクしてきた。チケットは当たらなかったけど、テレビでテニスを観戦したい」と話した。

 東京都品川区の潮風公園ではこの日、ビーチバレーのテスト大会が始まった。大会運営や暑さ対策を検証する。JR東日本は大会マスコットが競技をしているイラストをほどこした列車を運行した。(斉藤寛子)

 24日午前0時、東京都中央区の首都高晴海入り口では、電光掲示板に「東京2020大会交通対策試行 入口閉鎖中」と表示され、入り口が閉鎖された。首都高では4カ所の入り口が終日閉鎖され、都心に向かう高速道の料金所で一部の通行が制限された。一般道でも都心部への流入を抑制するため信号が調整された。

 栃木県のトラック運転手、坂本知康さん(49)はこの日、いつもより3時間以上早い午前6時半に栃木を出発し、東京都府中市に向かった。「予想外にすいていた」といい、東京都八王子市の中央道石川パーキングエリアで納品の時間まで待機。「規制の影響はほとんどなかった」と話した。

 警視庁によると、一般道の交通量は午前9時時点でいつもの3割増となった。

 五輪・パラリンピックの巨大なエンブレムが飾られている都庁第一本庁舎(東京都新宿区)。普段は約130人の職員が働く総務局人事部のフロアは同日朝、空席が目立ち、がらんとしていた。9割ほどの職員が通勤ラッシュを避けて登庁したり、自宅で仕事したりした。

 大会期間中は深刻な交通渋滞が予想されるため、都は混雑する時間を避けて移動するよう企業に要請。都庁でも今年8月30日まで約1万人の職員を対象に、午前8~10時のラッシュ時に交通機関を使わない「オフピーク通勤」や、職場以外で働く「テレワーク」に取り組んでいる。