鹿児島大会は11日、雨天で順延した2回戦の6試合があった。曽於は今大会初のタイブレークを制し、大島は池田に逆転に次ぐ逆転で勝利した。志布志、鹿児島南、鹿児島はいずれもコールド勝ち。古仁屋は市来農芸に逆転勝ちし、それぞれ3回戦に進んだ。

■2年ぶり単独 仲間と笑顔で 市来農芸・井関愛哉主将

 主将はほほえんでいた。1点差を追う最終回の先頭打者、市来農芸の井関愛(あい)哉(き)主将(3年)は笑みを浮かべ打席に向かった。「楽しまなきゃ損だ」。バットを少しねかせ、ゆったり構え、投手を見た。白い歯がみえた。

 夏の大会は2年ぶりに単独チームとして出場した。新メンバーとなった昨秋は開陽、特別支援、串木野、加世田常潤と5校で連合チームを組んでいた。

 今春思いがけず、1年生4人が入部し、部員は8人に。夏の大会前、さらに2人加わり10人になった。

 「単独チームが組めるぞ」。こみ上げるうれしさの半面、約半年間一緒に練習した連合チームの仲間への申し訳なさ。「複雑でした」と井関主将はいう。

 連合チームでも主将だった。合同練習の時間は限られ、練習でも連携ミスが重なる。試合は20点差で負けた。主将の重責に何度も野球をやめようと思った。

 7日、夏前に抜けた連合チームを応援した。14対0でコールド負けしたかつてのメンバーから「がんばれよ」と声をかけられた。

 九回の打席。1ボールのあと、仲間のいるベンチを見た。そして3球目、打球は弧を描き、遊撃手のグラブへ収まった。後続も絶たれ、単独チームの勝利を飾れなかった。

 「野球が好きなこの仲間とやりきった」。泥まみれのユニホーム姿で、主将は笑顔でそう言った。(合田純奈)