「台湾の張本」。卓球界でこう称される17歳の若手が、16日のジャパンオープン荻村杯(札幌市・北海きたえーる)で準優勝した。張本智和(木下グループ)と同じく、世界の卓球界の将来を担う逸材だ。

 名前は、林ユン儒(世界ランク20位)。15歳の張本と同様、母国で「天才」と呼ばれ、幼い頃から頭角を現した。身長は張本が175センチ、林が173センチでほぼ同じ。利き腕は、張本が右で林は左だが、ともにバックハンドレシーブ「チキータ」が得意だ。昨年のユース五輪では準決勝で直接対決し、張本が4―3で競り勝った。「張本選手は自分にとって良い手本だ」と林は話す。

 ジャパンオープンでは、林は2回戦で世界ランク2位の林高遠(中)、準々決勝で8位のカルデラノ(ブラジル)を連破。16日午前の準決勝では、1回戦で張本をストレートで破った孫聞(中)との中陣での打ち合いを制し、4―1で決勝進出を決めた。午後の決勝では世界ランク3位の許昕(中)に1―4で敗れたが、「決勝まで来られたのは想像以上。自分の普段通りのプレーができた」。快進撃に理由を問われ、「自分でもよく分かりません」と笑った。

 今年1月からは、「自分のレベルを上げたい」と日本のTリーグの岡山に加入。8月末に開幕する新シーズンも、「どの試合に出るかはまだ分からない」と話すが、参戦予定だ。体はまだ細身だが、筋肉量を増やしてさらに威力のある球が打てるようになれば、世界トップクラスの選手になるかもしれない。(前田大輔)