広島の菊池保則投手(29)が14日、楽天生命パークに“凱旋”した。昨オフに楽天から移籍した右腕が球場に到着すると、古巣ナインやスタッフから握手攻め。「あいさつ回りが大変でした」と苦笑いしながらビジターの一塁ダッグアウトに戻ってきた。

 杜の都でベンチ入りするのは、公式戦では昨年9月28日の日本ハム戦(先発6回2失点、勝敗つかず)以来。ダッグアウトに設置してあるレカロ社製シートのリクライニングを慣れた手つきで調整して「春先とかはヒーターもつくんですよ」と説明すると、チームスタッフから「すごい!」と感嘆の声が飛んだ。

 「一塁側に座るのは初めてかな。あ、ファン感の時に座ったっけ」―。ダッグアウト最前列のシート座面を約45度まで倒し、深々と腰を沈めて楽天打線のフリー打撃を眺める様は、まるで、ちょっとワルっぽいお兄さんがセダンやミニバンを運転しているよう。しかし「いい人」を絵に描いたような優しい表情の菊池保は「試合では投手はこんなとこ座んないですよ。最後列です」。練習開始まで、つかの間のリラックスタイムを楽しんでいた。