◆日本生命セ・パ交流戦 ソフトバンク3―0阪神(13日・福岡ヤフオクドーム)

 ライバル左腕との息詰まる投手戦を制した。試合時間はわずか2時間26分。ソフトバンク・大竹が8回2安打無失点の快投でチームの連敗を止めた。チェンジアップ、ツーシームを巧みに散らし、自身3連勝で4勝目。「要所を締められてよかった。こういう試合に勝つことに意義がある」。投げ合った阪神・高橋遥は同じ2017年ドラフトで指名された同学年。育成4位からはい上がった鷹のサウスポーが下克上勝利をつかんだ。

 「負けられない」と意気込んだ一戦だったが、グラウンドを離れれば別。亜大出身の高橋遥とは早大時代から親交があり、今年に入ってから無料通信アプリ「LINE」で互いに得意な球種を教え合った仲だ。大竹は登板直前にカットボールのヒントをもらい、即席で挑戦。「『強いボールで曲げようとしたら、ダメ』、と。きょう1球スライダーを速く投げたら、136キロで曲がらなかった。甲斐さんにサインミスって言われました」。苦笑いで振り返ったものの、この飽くなき探求心が成長の原動力だ。

 昨年3月から、携帯電話に日記をつづる。その日の調整法や感じたことを記し、ときには「よかったときのスライダーの握りの写真」も添付する。後日読み返すと、2軍での試合開始直前にブルペンで60球も投げたことが発覚。動画サイトで「杉内さんが15球しか投げない」と知ってからは省エネ準備に励み、この日も20球程度に抑えた。

 チームは4試合ぶりの白星で、同率ながら再び交流戦首位に浮上。「いいときも悪いとも一喜一憂しないで、次の準備をすることが大事。これからも粘り強い投球ができるように頑張りたい」と大竹。順調に成長を続けるクレバーな23歳が、ホークス投手陣の柱になりつつある。(小松 真也)