「交流戦、日本ハム2-2広島」(13日、札幌ドーム)

 勝利目前で同点とされ、連敗を止めることはできなかったが、希望の光が差し込んだ。2試合連続で1番で出場した広島・長野久義外野手(34)が、移籍後初となる2試合連続のマルチ安打。14日からの楽天戦も指名打者制があるだけに、鯉の背番号5がキーマンとなって勝利を導く。

 今季2度目の引き分けにも、百戦錬磨のベテランの存在感が際立った。2試合連続1番でスタメン出場した長野が刻んだ移籍後初の2試合連続マルチ安打。指名打者としても、チームに光が差し込む結果だった。

 まずは初回先頭だ。加藤の4球目を強振すると、右翼フェンス直撃の三塁打。この一打で好機を作ると、続く菊池涼も勝負強さを発揮した。2ストライクからの直球を中前へはじき返し、先制適時打。「追い込まれていたが、何とか食らいついて走者をかえすことができて良かったです」。1、2番がわずか7球で先制点を奪った。

 背番号5が放った三塁打は、今季交流戦での球団指名打者の初安打でもあった。ここまで長野以外にも松山、会沢、磯村が務めてきたが、12球団で唯一無安打。パ・リーグ本拠の6試合目でやっと生まれた1本だった。三回先頭でも中前打をマーク。残りの交流戦で指名打者制が敷かれるのは14日からの楽天3連戦のみだが、今後への期待がさらに膨らむ。

 移籍後初の1番で出場した前夜は、相手先発・吉田輝から唯一マルチ安打を放って意地を示した。打順について「どこでも関係なく、やるだけです」と話すが、昨年まで422試合で経験してきた1番打者としての役割を果たすプロ10年目の姿が頼もしい。

 だが、背番号5の奮闘も及ばず、延長12回引き分け。十回には2死満塁から鈴木が押し出し四球を選んだが、直後にフランスアが同点適時打を浴びて振り出しに。最近低調な打線に迎打撃コーチは「点を取る上での作戦、相手投手に対しての入り方をチームで徹底しないといけない」と話した。

 これで交流戦は3カードを消化して2勝6敗1分け。ロッテが勝ったことで、単独最下位となった。リーグ首位はキープしているが、振り向けば2位・巨人とは1ゲーム差。緒方監督は「勝ちきれなかったのは残念だけど、負けないことも大事。投手も野手もよく集中して頑張ってくれた」とねぎらい、長野は「また明日」と繰り返した。仙台ではセ王者の貫禄を示す。