<全日本大学野球選手権:東農大北海道オホーツク8-1城西国際大>◇準々決勝◇13日◇神宮

東農大北海道(北海道学生)が城西国際大(千葉県)を8-1の7回コールドで下し、北海道勢では17年の東海大北海道以来2年ぶり、同大としては初の4強進出を決めた。

林虹太(佐久長聖)伊藤茉央(喜多方)の1年生コンビが、継投で7回1失点。その粘りにこたえ、同点の5回1死二、三塁で2番新宅優悟(4年=飛龍)が勝ち越しの右前適時打を放った。15日の準決勝は明大(東京6大学)と、道勢初の決勝進出をかけ対戦する。

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フレッシュな継投で、東農大北海道が歴史を塗り替えた。先発林が5回7安打1失点と粘り、6回から登板した2番手の右横手投げ伊藤が2回2安打無失点と好救援し、コールド勝ちにつなげた。

「打者に集中して投げることができた」と林。伊藤は「先を考えず1人1人に向かって投げられたのが良かった。全国の強い相手に勝てて、本当にうれしい」と喜んだ。

高校時代、苦い思いをしてきた2人が、神宮のひのき舞台で輝いた。林は昨夏甲子園に出場も、初戦旭川大高戦で6回3失点降板。2回戦高岡商戦も先発し、3回3失点降板と不完全燃焼に終わっていた。「甲子園のときに走者を出して粘れなかった。ここで粘れないと成長はないと踏ん張った」。3、4、5回と連続で走者を出しながら、いずれも併殺に打ち取り、全国初白星をつかんだ。

伊藤は高校3年夏の福島県大会3回戦が最高成績で、全国とは無縁だった。昨夏、東京の東農大本部キャンパスに練習参加も、声は掛からなかった。投球を見ていた嶋田達郎助監督(45)に「うちでやってみないか」と誘われ、北海道への進学を決意。大学がある網走の場所を知らず「札幌の近くだと思っていて、地図で見たらかなり遠くで驚いた」。高校2年秋にひじを痛め横手投げに転向。魔球シンカーを操る最速139キロの軟投派は、打者6人から内野ゴロ4を記録した。

女房役の分析も効いた。12日の2回戦後、城西国際大の試合を見て古間木大登捕手(2年)は試合前「高めは持って行かれる。ボールでもいいからとにかく低めに」と徹底。被安打9も長打ゼロと、2人の好投を引き出した。

初戦は9回に追いつかれた後の延長タイブレークを制し、2回戦は8回に逆転し、今度はコールド快勝。「やれることをやって、さらに上を目指したい」と伊藤。状況を問わず流れを引き込み、道勢初のファイナルを狙う。【永野高輔】

▽東農大北海道の三垣勝巳監督(39) 8強とか4強とかではなく、常に目の前の試合を一生懸命やろうと言ってきた。選手がよくやってくれた。