◆日本生命セ・パ交流戦 日本ハム5―4広島(11日・札幌ドーム)

 日本ハムの石川直也投手(22)が今季初セーブを挙げた。9日の阪神戦(甲子園)で秋吉亮投手(30)が右足内側広筋および内転筋の肉離れを発症。この日1軍登録を抹消されたベテランの代役で急きょ9回を託されると、3人で抑え、試合を締めた。守護神定着へ必要なのは結果。実績を積み重ねクローザーの座をつかみ取る。

 27個目のアウトが、ファーストミットに収まっても笑顔はなかった。9回2死走者なし。石川直は146キロの直球を思い切り投げ下ろした。ボテボテの二ゴロで3者凡退。一塁・中田と勝利のハイタッチを交わす。「最後のバッター抑えた時は気持ち良かったです」。試合を締めるクローザーの快感は胸にとどめた。

 1点差の9回を託されたのは背番号51だった。「久々のセーブシチュエーションだった。だいぶ落ち着いて投げることが出来ました」。秋吉が右足肉離れのため実戦復帰まで約1か月半と診断された。12セーブを挙げていた右腕が離脱するチームの危機。試合前には高橋憲幸投手コーチ(48)から9回の起用を告げられたが「けがしたって聞いた瞬間、心の準備はしてました」と覚悟は出来ていた。

 昨季はチーム最多の19セーブを挙げた。今季は開幕前から「クローザーとして、セーブ王のタイトルを目指したい。目標は40セーブ」と公言。だが調子が上向かず、開幕わずか1週間近くで2軍行きを命じられる悔しさも味わった。

 球団からの大きな期待を背負う。高橋コーチは右腕に「マウンドでの表情を大事にしなさい。動揺を見せないこと。よその球団の抑えの表情を勉強しなさい」と諭してきた。感情の起伏を表に出さないのが守護神の条件。12日には後輩の吉田輝が1軍デビューする。「勝ちのまま試合を締めて、ウィニングボールを渡せたらいい」。抑え定着へ必要なのは信頼感。まずは18歳の右腕に記念の1球を手渡す。(秦 雄太郎)