DeNA・今永昇太投手(25)が勝利数(6勝)、防御率(1・90)、奪三振(85)でセ・リーグトップに立っている。4勝11敗、防御率6・80と不振に苦しんだ昨季からよみがえった要因は、投球フォームの“機械化”にあった。

 目に見える投球フォームの変更点は多々ある。体の軸を意識するため、グラブを高々と掲げてからセットポジションに入ることや、リリースを安定させるため球を握った左手を体のラインから出さないなど。ただ、今永が「自分の中で一番しっくりきている」と言うのが、「筋肉ではなく骨を意識して投げる」ことだ。

 イメージは完全なる動作の固定化で「マシンがずっと同じ動きをするように」寸分の狂いもなく同じフォーム、同じ腕の振りで投げ続ける。いわば投球の“機械化”だ。着目したのが筋肉を支える骨の部分。実際には不可能でも、それを意識することが奏功している。

 課題は明確だった。昨季、DeNAは先発投手の平均投球回数が5・2回でリーグワースト。三浦投手コーチは就任が決まると先発投手陣に「去年お前ら何イニング投げたか知ってるか。リリーフにも負担をかけている。それじゃあ勝てないよね」と訴えかけた。

 イニングを伸ばすため今永が取り組んだのは「球数を気にせず、何球投げてもへたらない、そういったフォームというのを追求してきている」。その一つが「骨を意識して投げる」ことだった。

 初の開幕投手として臨んだ3月29日・中日戦(横浜)では8回120球の熱投。無失点で白星をつかんだ。「開幕戦で八回までいかしてもらえた時に、そこで壁は越えられた気がした」。今季の投球回数は80回1/3で現在リーグ2位。サイボーグのようにタフな左腕が、エースとしてチームをけん引していく。