ラグビー日本代表の宮崎合宿が10日、本格的に始まった。約60人の候補から絞られた42人のうち、負傷やスーパーラグビー参戦中の6人を除く36人が参加。チーム成熟度を高める第2段階は3部練習を行い、初めて夜にスクラム練習を実施した。1次リーグ4試合中3試合がナイターで行われるW杯を意識し、9月20日の開幕に向けて準備を進めていく。

 すっかり日が落ちたグラウンドが照明に照らされ、全体練習を終え軽く食事を取った日本代表選手たちが再び集まった。FWとBKが分かれ、FWはスクラムを組んだ状態で合図に合わせて上下に動く厳しいメニューが課された。観客は入れず報道陣にも約10分間限定の真剣勝負。今季初めて代表仕様の練習着をまとい、緊張感が漂う夜間練習は約1時間続いた。

 ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(49)は初めての試みに「夜でもしっかりパフォーマンスができるように体を慣らすことも大切」と意図を説明した。W杯は4試合中3試合がナイターで行われる。エディー・ジョーンズ氏が率いた15年大会の同時期、同所での合宿は早朝5時からの朝型だった。今回も朝8時半始動と遅くはなく「練習後は早く寝ろ」という指示が出ている。フッカー堀江は「早朝か夜か、というだけ。メンタルもスキルも鍛えられると思う」と話した。

 1次リーグの対戦相手を考えると、スクラムが大きなカギを握る。2月の代表候補始動から割く時間は少なかったが、今回は3日間の休みを2度挟み7月17日まで続く長期合宿。スクラム担当の長谷川慎コーチは「今までは30分欲しくても10分しかなかった。1時間もらえたらエライことになる」と予告していた。

 大柄な外国人選手に負けないためには8人が一体となることが不可欠。同じメンバーで何度も組むことでしか一体感を得られない。夜の“補習”でシンクロ率を高める貴重な時間にし、W杯8強への土台を強固にしていく。(大和田 佳世)

 ◆エディー・ジャパンの3部練習

 15年W杯を指揮したエディー・ジョーンズHCも、4年前の6月に同じ宮崎合宿で3部練習を敢行。早朝6時から格闘技トレやラインアウト、モール練習を行い、朝食、朝寝の後にウェートトレ。昼食、昼寝の後にサーキットトレ、全体練習など。15年W杯では南アフリカ戦の大金星など日本代表に初の3勝をもたらした。