◆練習試合 ▽第1試合 星稜4x―3履正社 ▽第2試合 履正社20―17星稜(9日、星稜高野球場)

 夏の甲子園で初の全国制覇を目指す星稜が9日、金沢市の同校野球場で今春センバツ1回戦(3〇0)で対戦した履正社(大阪)と練習試合を行った。両校ベストメンバーで臨んだ第1試合は、4番・内山壮真遊撃手(2年)のバックスクリーン直撃のサヨナラ弾で4―3で勝利。先発した最速153キロ右腕・奥川恭伸(3年)が6回9奪三振1失点に抑え、センバツ以来の再戦を制した。両校エースが登板しなかった第2試合は乱打戦となり、星稜は17―20で敗れた。

 センバツの雪辱に燃える履正社打線を、エースのプライドでねじ伏せた。奥川は4回、履正社の2年生スラッガー・小深田大地三塁手に右中間ソロを浴び、闘志に火がついた。6回の打席では「下級生にホームランを打たれたまま終わりたくなかったので、力を入れて投げた」とフォークで空振り三振を奪いリベンジ。17奪三振で3安打完封したセンバツの快投に続き、毎回の9奪三振で6回4安打1失点に抑えた。

 決着をつけたのは、4番のプライドだ。9回2死走者なしで、4番・内山がバックスクリーン直撃のサヨナラ弾。「ちょっと狙っていた。打席に入る前に『一振りで決めよう』と意識していた」。センバツでは3打数無安打と4番の仕事を果たせなかった。「センバツでは勝ったけど、個人としては打てなかった。今日は気合が入っていた」と破顔した。林和成監督(43)も「あの場面で打つ集中力は本物」とたたえた。

 内山は第2試合でも5回に左越え2ランを放ち、高校通算本塁打を17に伸ばした。チーム最多の福本陽生内野手(3年)の18本まで「あと1」と迫り、「夏までに追い越したいです」と“先輩超え”を宣言。試合後は、奥川から高校通算17号を放った小深田と“スーパー2年生”同士で親交を深めていた。

 第1試合は、ドラフト候補左腕・清水大成(3年)から初回に有松和輝左翼手(3年)が先制本塁打、3、6回に東海林航介中堅手(3年)が2打席連続弾を放つなど、計4本塁打で快勝した。一方で第2試合は、27安打20失点で履正社打線の破壊力も見せつけられた。「こういう圧力のあるチームと対戦できる経験はなかなかない。自分にとってもプラスになった」と奥川。全国制覇を争うライバルの存在が、成長への財産となっている。(勝田 成紀)