7日に行われた陸上の全米大学選手権男子100メートル決勝。掲示板に「9秒97」を表示させても、勝負に敗れたサニブラウンは表情を崩さなかった。とぼとぼと歩いて引き揚げ、直後の200メートルに備えた。

 追い風2・4メートルの参考記録で9秒96をたたき出した準決勝は、スタートで「全然出られなかったのが、もったいない」と課題を残した。この日は188センチの長身を生かした歩幅が大きな走りで、序盤に飛び出したライバルについていった。全米の大学から集まった快足ランナーを相手に、3位でフィニッシュした。

 2日前の準決勝では400メートルリレー、200メートルとともに、約2時間で3本を走った。200メートルを走り終えたときは「ガス欠でした」と疲労困憊(こんぱい)の様子だった。すべて決勝に進んだため、この日も3レースを走った。「レースの間に何もしなかったので、次はもっと動いて体をほぐす」と意識して臨み、きっちり修正してきた。日本ではなかなか経験できない過酷な環境の下、20歳のサニブラウンは成長している。(オースティン=井上翔太)