2019シーズンのボルダリングW杯最終第6戦、米国・ベイル大会が7・8日(現地時間)に開催される。各戦の獲得ポイントで繰り広げられてきた年間優勝争いも、クライマックスを迎える。 日本はほぼベストな陣容で最終戦に臨む。男子は先月のコンバイン…


 2019シーズンのボルダリングW杯最終第6戦、米国・ベイル大会が7・8日(現地時間)に開催される。各戦の獲得ポイントで繰り広げられてきた年間優勝争いも、クライマックスを迎える。

 日本はほぼベストな陣容で最終戦に臨む。男子は先月のコンバインドジャパンカップ(CJC)で世界選手権の代表内定を掴んだ楢崎智亜、原田海、藤井快、楢崎明智、土肥圭太の5名がそろい踏みとなり、昨年のベイル大会で優勝している杉本怜、今季国内王者の石松大晟、15歳ながらすでにW杯の決勝を経験している川又玲瑛ら10名がエントリーした。

 女子でも今季国内3冠の野中生萌、野口啓代、伊藤ふたばをはじめ、CJCで世界選手権行きの切符を掴んだ谷井菜月、倉菜々子ら7名が出場する。15歳の谷井はW杯初参戦となる。

第5戦終了時点の年間ランキング。

 注目は、なんといっても男子の年間優勝争いだ。そのゆくえは、暫定首位アダム・オンドラ(チェコ)と2位楢崎智亜の2人にほぼ絞られている。

 これまで安定して決勝に進出してきた2人。ベイル大会でも、ともに最終ラウンドへ駒を進める可能性は少なくない。そうなった場合、楢崎が年間王者となるためには少なくとも2位以上が必要となる。

 楢崎が2位の場合はオンドラが4位以下、優勝の場合はオンドラが3位以下で、楢崎の2016年以来2度目の戴冠が決定する。オンドラは2位以上で自力での年間優勝が決まる。

 今季の5戦中、オンドラは4戦、楢崎は3戦の出場にとどまっているが、それでも上位につけているのは質の高いパフォーマンスを発揮し続けているからこそ。今大会でもフィナーレを飾るにふさわしい、手に汗握る戦いを期待したい。

 一方で、現在190ポイントで5位の藤井快にもわずかながらに自身初となる年間優勝の可能性が残っている。しかし自らが1位となったうえで、オンドラと楢崎らが下位に沈む必要があるため、状況は非常に厳しい。

 すでにヤンヤ・ガンブレット(スロベニア)が年間女王の座を射止めている女子では、野口、そして6位の伊藤にも年間2位の可能性がわずかに残されている。ガンブレットのボルダリングW杯史上初全戦優勝も懸かっており、いずれも見逃すことができない。

 2019シーズンのボルダリングW杯最終戦は、明日7日の女子予選から幕を開ける。

ボルダリングW杯2019 米国・ベイル大会

スケジュール

6月7日(金)
08:00/女子予選(23:00)
13:30/男子予選(8日 04:30)
6月8日(土)
09:30/男女準決勝(9日 00:30)※ライブ中継
15:00/女子決勝(9日 06:00)※ライブ中継
16:45/男子決勝(9日 07:45)※ライブ中継

※スケジュールは予告なく変更される場合がございます。予めご了承ください。
※カッコ内は日本時間。

日本代表 出場予定選手

<男子>
石松 大晟(Base Camp)
緒方 良行(神奈川大学)
川又 玲瑛(栃木県立宇都宮南高等学校)
杉本 怜(マイナビ)
高田 知尭(鳥取県山岳・スポーツクライミング協会)
土肥 圭太(鹿児島県山岳・スポーツクライミング連盟)
楢崎 智亜(TEAM au)
楢崎 明智(TEAM au)
原田 海(日新火災)
藤井 快(TEAM au)

<女子>
伊藤 ふたば(TEAM au)
小武 芽生(エスエスケイフーズ)
倉 菜々子(ウィルスタッフ)
谷井 菜月(橿原学院高等学校)
中村 真緒(青山学院大学)
野口 啓代(TEAM au)
野中 生萌(XFLAG)

※左から氏名、所属先

CREDITS

編集部 /

写真

IFSC/Eddie Fowke、René Oberkirch