全日本空手道連盟が、例年12月に開催する全日本選手権の規定を改定し、「形」の連盟推薦選手を決める場合に参考とする国内外の大会を明文化した。4月にマラソン男子の日本記録を持つ大迫傑(ナイキ)が日本選手権の出場選考基準をめぐって日本陸連を批判したことを「他山の石」とし、空手界として基準の透明化を図った。

 全日本選手権の「形」の男女出場選手は16人。毎年、13人は前年優勝者、各地区代表などが選ばれ、残り3人は全空連からの連盟推薦選手として出場資格を獲得してきた。

 推薦の選考で参考としてきたのは、主に国体など国内大会の成績だというが、明示はされてこなかった。それを今回、陸上界での動きをみて選手にもはっきりと分かるように明文化することにしたという。

 陸上の場合は、大迫が日本選手権男子1万メートルに「連盟強化委員が特に推薦する連盟登録者」の枠で出場したい意向を示した。それがかなわず、自らのツイッターで「おそらく強化委員所属チームのお気に入りの選手を出場させたいから」と拒まれた理由を推測。「どういう選手が推薦出場に値するのかちゃんと明記して欲しい」と訴えた。

 全空連の日下修次事務局長は、「空手界ではそのような申し出はこれまで出ていない。だが、大迫選手の訴えを受けて、空手界も全日本選手権の選考基準を明確化しておくべき、となった」と説明している。

 さらに、来年の東京五輪で空手が初開催されることなどを受けて「国際大会での成績を重視するべきだ」との声が強くなっていたことも考慮することにした。

 規定の改定は今月。国体、全日本学生選手権の国内2大会の上に、日本代表として出場する世界空手連盟主催のプレミアリーグ、シリーズAの国際2大会を明示し、これら4大会の成績をもとに選考すると定め、今年から実施する。

 全日本選手権の個人戦は、「形」のほかに男女の「組手」があるが、組手の場合は全空連の連盟推薦の形で出場する選手はいない。(竹園隆浩)