<強化試合:ウルフパック66-17ブランビーズB>◇12日◇オーストラリア・キャンベラ

【キャンベラ12日=奥山将志】日本代表候補で編成したチーム「ウルフパック」は、スーパーラグビー(SR)、ブランビーズの下部チームとGIOスタジアムで強化試合を行い、66-17で大勝した。4月のニュージーランド遠征で左膝を負傷し、別メニュー調整を続けてきたNO8姫野和樹(24=トヨタ自動車)が実戦復帰初戦で2トライを奪うなど、攻守に圧倒した。強化試合4連勝とし、次戦は17日にメルボルンでレベルズの下部チームと対戦する。SRの日本チーム、サンウルブズは同会場でブランビーズとの今季第12戦に臨み、0-33で敗れた。

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チームとして課題に挙げていた反則が減らないもどかしい展開の中、姫野が存在感を見せつけた。得意の肉弾戦で勢いをもたらすと、前半終了間際には、敵陣深くでボールを受け、187センチ、108キロの体で相手をはねのけるように強引にインゴールに飛び込んだ。

後半14分にもモールからトライを奪うなど、復帰初戦でけがの不安を一掃。「ボールを前に運ぶ持ち味は出せた」と振り返りつつも、格下相手とあり喜びは控えめ。「高いレベルでやるにはフィジカルもボールキャリーももっと工夫が必要」と引き締め直した。

3月下旬まで約7週間続いた代表候補強化合宿で、自らを徹底的に追い込んだ。持久走では意識的にリーチ主将の隣を走り「尊敬しているからこそ、単純に負けたくない」と同じポジションの先輩を徹底的にマーク。ベンチプレスで代表トップの170キロ、スクワットは220キロを上げるなど、「大きく、走れる」肉体をさらに磨き上げた。

入団1年目の17年シーズンにトヨタ自動車で主将を任され、同年11月に代表デビュー。外国選手にも当たり負けしない体の強さを武器に、代表でも瞬く間に主力に成長した。試合後の会見では、ジョセフ・ヘッドコーチもそのプレーを絶賛。「彼は将来の日本ラグビーのリーダーだ」とあらためて高い評価を口にした。17日のレベルズB戦で強化試合は終わり、6月からは開幕が迫るワールドカップ(W杯)に向けた代表合宿が始まる。「まだまだ満足していない」と姫野。強烈な個性で日本を引っ張っていく。