ノルディックスキー・ジャンプW杯で日本人男子初の個人総合王者となった小林陵侑(22=土屋ホーム)が8日、岩手・盛岡市の知事公館で行われた「岩手県県民栄誉賞表彰式」に出席した。紺のスーツ姿で徳増拓也知事(54)から表彰状や記念品を受け取り「皆様に支えられ、応援されてこその世界一だと思っています。これからも岩手県や東北を活気づけていけるように頑張りますので、応援よろしくお願いします」と謝辞を述べた。

今季の目標も「連覇したいですし、1メートル届かなかった世界最長記録に、また挑戦していきたい」と言い切った。3月24日のW杯スロベニア・プラニツァ大会で日本人最長距離をマークした252メートルをさらに更新する世界最高253・3メートル超えに向けて、13日からは約1カ月の沖縄・宮古島合宿からトレーニングを本格的に再開する予定だ。

同じ岩手県出身で、この日に右肘手術を乗り越えて試合復帰を果たしたエンゼルス大谷翔平(24)の活躍にも刺激を受けている。プロ野球北海道日本ハムの今季開幕戦で背番号11をつけて始球式を行った縁もある。「僕にとっても大谷選手は尊敬して憧れる存在。僕も少年たちが見て憧れる、ジャンプ界での大谷選手のような存在になりたい」。同県の高校野球界には高校生歴代最速163キロを誇る大船渡エース右腕・佐々木朗希投手(3年)など次世代を担う若手が誕生している。「競技人口が増えるように、僕がたくさん活躍して(メディアなどに)露出して『ジャンプっておもしろいな』と思っていただけたらうれしい」。野球に加え、スポーツ界全体の競技発展も願った。

式後は知事公館の庭園で両親らを含めて談笑したり、記念撮影を行うなど和やかな雰囲気に包まれた。同賞は1985年(昭60)にラグビー日本選手権7連覇を達成した新日鉄釜石ラグビー部が初受賞して以降、11年のサッカー女子W杯ドイツ大会で優勝したなでしこジャパンDF岩清水梓(日テレ)など、過去3団体3選手が受賞。小林は7件目の受賞者となった。

【鎌田直秀】