2020年東京五輪の7人制ラグビー女子でメダル獲得を目指す日本代表(サクラセブンズ)の強化が滞っている。今季の大きな目標だった4月の2大会で結果を残せず、方針の一部見直しも迫られる。司令塔の平野優芽(日体大)は危機感を隠さない。「より焦りというか、もっともっと、自分たちがやらなきゃいけないことがたくさんある」

 4月初めに香港であったワールドシリーズ(WS)昇格チーム決定大会は準決勝で敗れ、強豪とともに世界を転戦するWSの来季昇格を逃した。五輪前の19~20年シーズンで、真剣勝負の機会を多く失うことになった。稲田仁ヘッドコーチは「出られない分、強い相手とやる遠征を組まざるをえない。2カ月に1回ぐらい(の遠征)で、強化し検証できるよう調整している」。

 その招待出場だった20、21日のWS北九州大会では5戦全敗で最下位(12位)に終わった。北九州での開催は今年で一区切り。17年から女子のWSとして国内で大会唯一、3回連続開かれてきたが、結局、3年間、1勝もできなかった。今年は大竹風美子(日体大)ら主力にけが人が続出し、チームのピークを合わせられなかったことが大きい。

 一筋の光明と言えるのが、両大会で代表デビューした17歳の松田凜日(りんか、国学院栃木高)だ。元男子日本代表FBの松田努さん(48)の娘として、小さい頃から注目されてきた。北九州大会のロシア戦では2トライを挙げた。「すごくいい経験になった。攻撃では通用する部分もあったが、体力面と防御の粘り(のなさ)でチームに迷惑をかけてしまった」。手応えと課題をつかんだ。

 五輪まで1年余り、主将の中村知春(アルカス熊谷)は「いい試合をしたが、勝てなかった。(力の)差はそこまで大きくない。セットプレーでボールを確保できればしっかり戦える。ポジティブにとらえ、切り替えていきたい」。目指すところは変わらない。(森田博志)