2020年東京パラリンピックの開幕まで、13日であと500日。大会機運を高める試みとして、初の公式ゲームが誕生する。「ザ ペガサス ドリーム ツアー」。パラスポーツを扱ったゲームには、スタイリッシュに描かれた実在のアスリートも登場予定だ。(榊原一生)

 ゲーム開発の新スタジオを立ち上げ、パラスポーツゲームを手掛ける田畑端氏(47)に思いを聞いた。

 ゲームを開発する時にはコードネームをつけます。今回のネームは「ペガサス」。ペガサスは馬だけど翼を生やして「進化」を感じさせる。パラアスリートも同じだと思ったんです。科学との融合で健常者より高い能力を持つ選手が出てきた。いつか空も飛べるんだろうなと思い、進化を形にしたのがこの翼です。

 ゲーム内容はスポーツRPGです。プレーヤーはパラスポーツを通して自身に眠る新たな能力に目覚め、成長を遂げていく。競技はボッチャなどを想定し、実在の現役選手も出てもらいたい。その方がおもしろい。

 僕は長年コンピューターゲーム制作に携わってきましたが、もっと新たな可能性に向けてゲーム作りをしたい欲求があった。きっかけは東日本大震災。被災者から「暮らしは大変ですが、息子はゲームの発売を心待ちにして頑張っていた」という内容の手紙をいただきました。これだ、と。売ろう、当てたいではなく、ゲームはもっと重要な役割を果たせるのではと感じました。

 「ペガサス」ではパラスポーツに僕らなりの光の当て方をして、これまでの印象とは違った格好良さや斬新さで描いています。ゲームでパラリンピックをエンターテインメントにすることで、パラの世界に新たな価値が生まれると思うんです。(談)

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 たばた・はじめ 1971年、岩手県生まれ。04年スクウェア・エニックス入社。人気ゲーム「ファイナルファンタジーXV」のディレクターを担当。新会社「JP GAMES」を設立し、19年2月に1作目となるパラスポーツのゲームプロジェクトを立ち上げた。

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 〈ザ ペガサス ドリーム ツアー〉国際パラリンピック委員会(IPC)公認の世界で初めてのパラスポーツゲーム。パラリンピックの普及と活性化を目的に制作される。ペガサスシティーという仮想の街を舞台に、主人公がボッチャなどのパラスポーツの体験を通して、自身に眠る特殊能力を引き出しながら成長を遂げていく。ゲームは2020年、スマートフォンを始め、ゲームを楽しめる様々な環境での対応を予定。