2日、2019シーズンのボルダリングW杯開幕戦に向けて、日本代表選手団が開催地スイスへと出発。藤井快、楢崎智亜、野口啓代、伊藤ふたばの4選手が出国前の羽田空港で取材に応じた。

 今シーズンのW杯は、選手たちによって臨み方が例年と異なるようだ。「年間優勝を狙うのではなく、世界選手権に向けて弱点を見つけ、自信を付けていく為のW杯だと考えている」と話した楢崎、そして野口は、出場大会数を3~4戦に絞る予定。これは今年8月に結果次第でオリンピックへの出場資格が得られる世界選手権(八王子)を控えているためで、彼らの来たるべき決戦にかける想いの表れにもなっている。一方でW杯参戦2年目を迎える伊藤は、「大会に出て経験を積んでいきたい。年間ランク上位も狙っていきたい」と話し、5月のコンバインドジャパンカップ前に行われるミュンヘン大会を除く、ほとんどの大会に出場する見込みだ。

 どの選手にも共通していたのは、やはり開幕戦を「楽しみ」だとする声。大会にはスピードを専門とする選手も多数エントリーしており、また2年前の年間女王ショウナ・コクシーも怪我からの復帰戦となる。久しぶりとなる国際大会、そして世界のトップクライマーたちが集う舞台を前に、これまでの取り組みがどれだけ通用するのか、選手たちは楽しみなようだ。今シーズンを占うボルダリングW杯の開幕戦は、現地時間5・6日、スイス・マイリンゲンで行われる。
藤井快コメント
「久しぶりのW杯なので、他の選手がどう成長しているか分からないですし、自分がどれだけ成長しているかも分からないので、不安や緊張など色々な思いがあります。今年は国内のボルダー大会でいまいち結果を残せなかったこともあり、自信を持っていけるかと聞かれると不安の方が大きいですが、自分なりにはやれることはやったつもりなので、どれだけ通用できるか楽しみです。初戦から自分の存在を示すことができたらと思っているので、最初から飛ばしていきたいですね」

楢崎智亜コメント
「かなり調子も上がってきているので第1戦が楽しみです。今年のW杯は年間優勝を狙うのではなく、世界選手権に向けて弱点を見つけ、自信を付けていくためのものだと捉えています。今年の国内大会では、順位自体は安定していたが最後の最後で勝ちきれないシチュエーションが多かった。でも何かにとらわれることなく、壁の前の課題、自分に対して集中していくことが大切で、そうすることで力を発揮できて結果が出るんじゃないかなと思っています。開幕戦は周りの選手がどれほど強いかという楽しみもありますが、それ以上に自分がどれだけ良いパフォーマンスを出せるかが楽しみですね」

野口啓代コメント
「今年の開幕戦は女子も100人以上エントリーしていますし、今まで出ていなかったような国の選手も出てくると思うので、去年よりも盛り上がると思っています。今年のボルダリングW杯は全戦に出ないので、1戦1戦を大切に楽しんでいきたい。あと1回優勝すればボルリングW杯の最多優勝記録がかかっているので、そこもしっかり狙っていきたいですね。2戦目のモスクワ大会には出ずに、初戦だけで帰国する予定です。なるべく現地での滞在を短くして、日本で3種目のトレーニングをして、パフォーマンスを維持できたらと思っています」

伊藤ふたばコメント
「(2年目のW杯シーズンとなるが?)去年の経験があるので、今年は最初から良い成績を狙っていきたいと思っていますが、何より楽しみだなという感じです。去年の後半戦あたりからあまり緊張もしなくなって、課題に集中できるようになってきました。競技に入るときの気持ちの作り方、5分間の使い方、フィジカル面も成長できたかなと思います。(野口選手は出場試合を絞ると言っていたが?)コンバインドジャパンカップ前のミュンヘン大会を欠場するか迷っていますが、それ以外は出場しようと考えています。私は世界選手権だけでなく、W杯での年間(ランク上位)も狙っている。野口選手たちと比べると試合の経験数も少ないので、そういうところで経験を積んでいった方が良いと考えています」

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編集部