(22日、フィギュアスケート・世界選手権女子フリー)

 ついに、16歳の紀平梨花(関大ク)のシニア国際大会連勝が止まった。4位。SP7位から「もう、やるしかない」と誓ったが、0・31点差で表彰台にも届かなかった。

 「2本のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を入れたい」。全神経をSPで失敗した武器に集中させた。冒頭、3回転半―3回転を決めた。沸き立つ会場に背中を押され、2本目。勢いよく踏み切ったが、転倒。会場を包むため息とともに世界女王の座は遠のいた。

 ただ、その他のジャンプは全て出来栄え点(GOE)で加点を引き出し、スピンもステップも最高のレベル4をとった。フリーは優勝したアリーナ・ザギトワ(ロシア)に次ぐ2位の成績。「悔いはないし、全体を通して良い演技ができた」。悔し涙はなく、胸を張った。

 今季は筋肉の張りなど繊細な感覚に悩みながらも、次々と大技を決めてきた。世界選手権まで国際大会6連勝。「浅田真央の後継者」という期待を背負い、必死に駆け抜けたシニア1年目だった。

 ただ、目標は「五輪の金メダル」だ。「波のないシーズンを続けて、(北京)五輪に行きたい」。今後は4回転ジャンプの練習を再開する意向。夢への挑戦は始まったばかりだ。(大西史恭)