(27日、スポーツクライミング ボルダリング・ジャパンカップ)

 昨季のワールドカップ(W杯)年間女王がようやく手にした日本一の称号だった。「国内ではなかなか勝てなかった。悔しい思いがずっとあったけど、ついに優勝できた」と野中生萌(XFLAG)は言う。最終第4課題のゴールにたどり着くと、ホールド(突起)に額を押し当てて歓声をかみしめた。

 頂点をたぐり寄せたのは、垂直を超えて前傾する第2課題だった。遠いホールドへジャンプして飛び移る動きに他の選手が苦しむ中、わずか2回のトライで完登。「距離を出すには思いっ切り飛ばないと。でも、体を止めるためには力をコントロールもしないと」。女子屈指のパワーを誇る野中の真骨頂だった。