(20日、卓球・全日本選手権男子シングルス準決勝)

 大観衆の拍手の中、張本智和は迷っていた。大島祐哉との準決勝の最終第7ゲーム、9―9の場面だ。「相手のサーブは長いのか、短いのか。バックハンドでチキータするか、フォアでストップ(台の手前に短く返球する)か……」。試合中盤から、時計回りの横回転と逆横回転を織り交ぜる大島のサーブの処理にてこずっていた。

 考えがまとまらないまま、サーブが飛んできた。しかし、ネットをかすめてやり直し。「それでもう、訳が分からなくなって……」。漫然と返球して、失点。マッチポイントを握られると「どんなサーブを出されても、ダメでした」。連続ポイントを奪われ、2連覇を逃した。