(19日、卓球・全日本選手権女子シングルス準々決勝)

 卓球界にまた10代の有望選手が現れた。大阪市で開かれている全日本選手権女子シングルスで19日、世界ランク85位、14歳の木原美悠(みゆう、エリートアカデミー)が中学2年生では2007年の石川佳純(当時・四天王寺羽曳丘中2年)以来2人目となる4強入りを果たした。

 18日の5回戦では2年前の女王で世界ランク9位の18歳、平野美宇(みう、日本生命)を下し、19日の準々決勝では同12位の21歳、佐藤瞳(ミキハウス)に逆転勝ちした。「持っている力すべてを出した」

 すでに五輪など国際大会では、18歳の伊藤美誠(みま、スターツ)、平野ら10代の選手が活躍し、東京五輪を目指してしのぎを削っている。そんな相手にも木原は「対戦する時は全力を出す」と負ける気はない。

 兵庫県明石市出身で4歳から卓球を始め、父博生(ひろき)さん(48)が開く卓球教室で技を磨いた。ただいわゆる「英才教育」ではなかった。「ほかの生徒と一緒。特別扱いはできないし、しなかった」と博生さん。自分で課題を見つけて克服するタイプだった。今大会でも、自ら映像を見て、相手の特徴をあぶり出す冷静な分析力が光った。

 小学5年生だった16年の全日本選手権女子シングルスで2勝して注目された。父が試合中、コーチとしてアドバイスを送ることはほとんどなかったという。「卓球に関し、甘えてきたり、泣き言を言われたりしたことがない。本人の性格なのでしょうね」。中学からは東京で寄宿生活を送りながら、メダリストの卵を育てる日本オリンピック委員会の「エリートアカデミー」で技術を磨く。

 20日には準決勝と決勝がある。男子では昨年、同じエリートアカデミーの張本智和が最年少の中学2年生でシングルスを制した。木原は「刺激をもらっている。上を目指したい」と話した。(有田憲一)