稀勢の里の引退決断に、地元や東京・両国国技館周辺のファンからは、引退を惜しむ声が寄せられた。

 茨城県牛久市にある稀勢の里なじみの中華料理店「甲子亭」代表、池辺伊三男さん(72)は「残念としかいいようがない。今場所は15日間相撲をとりきってくれると思っていた」と話す。

 店の入り口には稀勢の里の写真や湯飲みなどのグッズがずらり。幕内のころから店に通い、エビチリと麻婆豆腐をよく食べ、ファンのサインに気軽に応じる「気さくな人柄」だという。2017年の優勝パレードで「おめでとう」と声をかけたら、にこっと笑顔が返って来たのを覚えている。「牛久の英雄です。引退は寂しい」

 市内でパン店を経営する松村良寛さん(40)も「身内を応援するような気持ちだった」と肩を落とす。店を開いた16年7月から約半年後に、稀勢の里が初優勝。クッキーとチョコで稀勢の里の顔を描いた「横綱あんパン」が評判で、今場所も「応援のために」と買いに来る客がいた。「これからも何らかの形で相撲にかかわるのが、稀勢の里らしい」と期待する。