AFCのディビジョナルプレイオフ(DP)が、現地12日(日本時間13日)、13日(同14日)に行われる。12日は第1シードのカンザスシティ・チーフス対第6シードのインディアナポリス・コルツ、13日が第2シードのニューイングランド・ペイトリオ…

AFCのディビジョナルプレイオフ(DP)が、現地12日(日本時間13日)、13日(同14日)に行われる。12日は第1シードのカンザスシティ・チーフス対第6シードのインディアナポリス・コルツ、13日が第2シードのニューイングランド・ペイトリオッツ対第5シードのロサンゼルス・チャージャースのカードとなっている。huluでは、“最強”の実況・解説陣がNFLの醍醐味を熱くお届けする。

覚醒した元横浜投手の息子

カンザスシティ・チーフス対インディアナポリス・コルツ

両チームのプレイオフでの対戦成績は、コルツが4勝0敗。5シーズン前のプレイオフでは、コルツが最大28点差を逆転して45対44で壮絶な打ち合いを制した。

チーフスは、攻撃がNFL1位に対して、守備が同31位と完全なるオフェンス型のチーム。リーグトップのオフェンスをけん引するのは、2年目の若きQBパトリック・マホームズ。今季からエースの座に就き、パス5,097ヤード(NFL2位)、50TD(同1位)と見事な成績を残した。父親は、元メジャーリーガー投手で横浜ベイスターズでもプレイ経験があるパット・マホームズで、血筋を見ても身体能力が高いのが分かる。その一方で、チーフスはラン攻撃が16位。シーズン途中にエースRBカリーム・ハントを解雇した。それまで9勝2敗だったチームは、その後3勝2敗とやや失速した。ディビジョナルプレイオフでは、QBマホームズのパスだけに頼らず、効果的にラン攻撃も混ぜていきたい。

一方のコルツは、1勝5敗のスロースタートだったが、その後は9勝1敗でプレイオフ最後のイスに滑り込んだ。ワイルドカードでは、AFC南地区を制した同地区のライバルであるテキサンズに快勝した。コルツの攻撃を支えるのは、QBアンドリュー・ラック。2017年は故障で全休したが、今季は完全復活した。また、QBラックを守るオフェンスラインも一流で、ラックを守るためにドラフトで上位指名された精鋭たちばかりだ。その甲斐あってか、2016年に41回あった被サックが、2018年には18個に激減。テキサンズとのワイルドカードでも被サックは0だった。そのオフェンスラインの助けもあってワイルドカードではRBマーロン・マックがラン148ヤード、1TDと爆発した。ディビジョナルプレイオフでも攻撃ラインがスクリメージの攻防を制することができれば、2戦連続の番狂わせを起こす可能性は十分にある。

3度目のエースQB対決

ニューイングランド・ペイトリオッツ対ロサンゼルス・チャージャース

両者のプレイオフでの顔合わせは通算3度目。ペイトリオッツが2勝1敗と勝ち越している。トム・ブレイディとフィリップ・リバースが先発QBの座に就いてからは、ペイトリオッツが2戦全勝。3度目の対決の結果はどうなるか注目される。

今季はレギュラーシーズンで2度の連敗を喫するなど、往年の実力が影を潜めた感があるペイトリオッツ。それでもしっかりと第2シードを掴むあたりが王者と呼ばれる所以か。エースQBトム・ブレイディは、言わずと知れたNFLきってのスター選手。2000年のドラフトでは6巡目(全体199位)と決して高くない順位で指名されたが、2001年にチャンスを掴むとその後は、4度のスーパーボウルMVP、3度のシーズンMVPなど多数の賞を受賞。将来殿堂入り間違いなしの41歳は、奥さんがスーパーモデルのジゼル・ブンチェンと公私ともに非の打ち所がない。今季のペイトリオッツは、ホームのジレット・スタジアムで8戦全勝。プレイオフを含む最近4試合のチャージャース戦も全勝と相性が良い。QBブレイディがメインターゲットのTEロブ・グロンコウスキー、WRジュリアン・エデルマンにうまく投げ分ければ、負ける要素はあまり見当たらない。

チャージャースは、NFL15年のベテランQBフィリップ・リバースが悲願のスーパーボウル出場を目指す。2004年のドラフトで、ニューヨーク・ジャイアンツに全体4位で指名されたリバースは、すぐにトレードでチャージャースへ移籍した。代わりにジャイアンツへ移籍したQBイーライ・マニングは、すでにスーパーボウル2度制覇していずれもMVP受賞。ピッツバーグ・スティーラーズのQBベン・ロスリスバーガーもスーパーボウル制覇経験があり、リバースはドラフト同期のQBに大きく水を開けられた格好となった。今季のリバースはQBレーティングがAFC2位(105.5)とブレイディ(97.7)を上回る。若干サイドスロー気味の独特な投法から投げられるボールは、正確性がある。一方の守備は、QBリバースが、キーナン・アレン、マイク・ウィリアムスらレシーバー陣に精度の高いパスを投げ分けられれば、リバースにとって“3度目の正直”となるかもしれない。

解説陣は、アメフト日本代表の監督経験があり現東大の森清之ヘッドコーチ、守備の戦術眼は日本トップクラスの村田斉潔氏(龍谷大学ヘッドコーチ)、かつてはNFLのキャンプに召集された実績をもつ河口正史氏。実況は、ラルフ鈴木、佐藤義朗のお馴染みの日本テレビアナウンサーに加え、「It’s good!」がお決まりフレーズの近藤祐司氏が務める。