86歳で南米大陸最高峰アコンカグア(標高6961メートル)に挑むプロスキーヤー三浦雄一郎さんには信頼を寄せる専門家がいます。鹿屋体育大(鹿児島県鹿屋市)の山本正嘉(まさよし)教授です。山本教授は運動生理学やトレーニング学が専門で、アコンカグアやヒマラヤの高峰などの登山歴があり、高所登山に精通しています。1月2日に日本を出発し、21日に登頂を予定する三浦さん。山本さんが語る、遠征を成功に導くポイントとは……。

 三浦さんは70、75、80歳でエベレストに登頂しました。70歳の遠征に臨む前の69歳のときから、鹿屋体育大を訪れ、定期的に体力を測定しています。75歳、80歳でエベレストに登ったときも同様です。筋力や心肺機能などが高所に耐えられるかをチェックし、登山に向けた助言をしています。

 鹿屋体育大は全国で唯一の国立の体育系大学で、学内には「スポーツトレーニング教育研究センター」があります。私がセンター長を務めていますが、最高で標高8千メートルの酸素濃度に設定できる低酸素室があります。現在、三浦さんは東京のご自身の事務所に低酸素室を設けていますが、70歳のときの遠征前は鹿児島まで出向いてトレーニングを積んでいました。