全国高校ラグビー大会が大阪・花園ラグビー場で開幕した。27日にあった1回戦で新田(愛媛)と対戦した山形中央は選手16人。出場メンバー15人が組めるギリギリの人数だ。練習を工夫をしながら、2大会ぶりの花園に挑んだ。

 チームはここ数年、選手20人に満たない時期が続いた。今年も4月の時点で2、3年生合わせて11人。新入生勧誘のためにポスターを作り、放課後は1年生の教室に出向いて練習見学に誘った。長瀬寛大(かんた)主将(3年)は「マネジャーもいないし、少しでもラグビーを見てもらうきっかけを作りたかった」。放課後に花見を開催するなどして、部員獲得に励んだ。

 そのかいあって、選手5人とマネジャー4人が入部。しかし、16人での練習は簡単ではなかった。グラウンドを狭めて7人対7人で実戦形式の練習をしたり、攻撃面のシチュエーションを絞って練習したり……。8人がそろってスクラムを組む練習をするために、2カ月に1回ほどは近隣の山形大学に胸を借りた。

 迎えたこの日。CTB堀智貴(3年)が5日前の練習試合で左ひざを痛めたのが不安材料だったが、長瀬主将は試合前、「ケガを恐れずに楽しもう」とみんなに話した。ケガを恐れて中途半端になるより、目の前のプレーに集中させたかったからだ。

 試合は先行する新田を追う展開に。3トライを奪うなど19―35で前半を折り返したが、後半、攻撃の起点だったSO松沢佑生(3年)が右ヒザを痛めてからは停滞した。後半20分に唯一のリザーブ鹿野秀太(1年)と交代したが、傾いた流れは戻らず、19―80で敗れた。

 3年生5人が引退すればまた11人に戻る。佐藤大志監督は「練習が満足にできない中、よく戦った。この試合が部員集めの一助になれば」と希望を込めた。(大坂尚子)