盲目のシンガー・ソングライター栗山龍太(りょうた)さん(42)が、パラアスリートの応援歌『リアルビクトリー』を創作した。横浜市の盲学校教諭の傍ら続ける音楽活動の集大成で、全ての人間同士の理解と共生こそが勝利だと歌い上げる。歌への共感から、合唱や和楽器など分野を超えた音楽家が演奏。東京パラリンピックに向けテーマ曲に採用する団体も出てきた。(吉村成夫)

 年の瀬になると、栗山さんは思い出す。中学3年のクリスマスに起きた「人生最高の出来事」を。大阪の児童養護施設で暮らしていた当時、慰問にきたジャズバンドが突然、栗山さんの自作曲を演奏してくれたのだ。「盲目の自分が書く曲でも心に届き、だれかを励ませる」。心が震えた。

 相棒の盲導犬とステージに立ち始めて18年。師走も毎週末、コンサートやラジオ出演を続け、透明な声を響かせる。春に完成した応援歌も必ず歌う。