フィギュアスケートの全日本選手権が23日、大阪府門真市の東和薬品ラクタブドームで女子フリーがあり、グランプリ(GP)ファイナルを制した紀平梨花(関大ク)と同じリンクで練習する細田采花(関大)がトリプルアクセル(3回転半)ジャンプを2本決めた。フリーで124・33点の合計185・74をマークし、大幅に自己ベストを更新した。

 SP10位の細田は第3グループの2番滑走。冒頭のトリプルアクセルからの連続ジャンプを決めると大歓声が起きた。続くトリプルアクセルもきれいに着氷。演技が終わると、会場中がスタンディングオベーションで迎えた。「うれしくて涙が出そうだけど出てこないよく分からない感情だった。パニックになって、もう、本当にうれしいの一言です」

 一度は引退も考えた。大学4年だった2016年度のシーズン、国体が終わり花束をもらって現役にひと区切りをつけるはずだった。しかし、同じリンクで練習する紀平に「一緒にトリプルアクセルを練習しよう」と誘われた。今まで挑んだことはあったが成功したことがなかった大技。それが、2カ月ほど練習すると跳べた。「あ、跳べたって。何も背負っていないし、プレッシャーがなくなったからかな」。現役を続け、「全日本選手権でトリプルアクセルを決める」を目標にやってきた。

 そして、この全日本選手権でSPを合わせて、3本のトリプルアクセルを決めた。細田は「達成感があります。今後は先生(浜田美栄コーチ)や家族とゆっくり相談して決めたい。今はクリスマスなので、焼き肉とチョコレートをたくさん食べたい」。いつまでも、満面の笑みが咲いていた。(大西史恭)