フィギュアスケートの全日本選手権第3日は23日、来年3月の世界選手権(さいたま市)の代表最終選考会を兼ねて、大阪・東和薬品ラクタブドームで女子フリーがあり、平昌五輪6位の坂本花織(シスメックス)がフリー2位となる152・36点を出し、合計228・01点でショートプログラム(SP)2位から逆転で初優勝を決めた。

 グランプリ(GP)ファイナル初挑戦で優勝した紀平梨花(関大ク)は2本のトリプルアクセルを決めるなど、ほぼミスのない演技を見せ、フリー1位となる155・01点、合計223・76点で総合2位。平昌五輪4位でSP76・76点で首位だった宮原知子(関大)は、終盤のジャンプでミスしてフリーで146・58点。合計223・34点で3位で、5連覇を逃した。

 フリーで最終滑走だった坂本は冒頭のフリップ―トーループの2連続3回転で出来栄え(GOE)で1・89点の加点を得た。ジャンプは前半の3回転ルッツで軽度の踏み切り違反を取られただけで、技術点は79・11点。演技構成点は5項目中4項目で9点台を出し、73・25点を加点した。得点が発表されると、喜びを爆発させた。「全然(優勝の)実感がなくて、ジャンプがいつもの勢いがなかったので、いつもよりGOEがないのかなと思ったが、150点も出たので、点数的には満足です」と振り返った。

 SPでトリプルアクセルを転倒するなど、首位と8・01点差の5位と出遅れた紀平だったが、フリーでは冒頭のトリプルアクセル―3回転トーループ、続く単独のトリプルアクセルでGOEでそれぞれ2点以上を加点するなど、技術点は82・95点を稼いだ。演技構成点も3項目で9点台をマークし、72・06点を加点した。

 演技後「SPから気持ちの持って行き方が難しく昼寝もできず、不安だった。でも、ポジティブに捉えられた。良い成績、点数がもらえた」。SPは靴の状態を気にして、ジャンプを失敗したが、フリーは修正。「朝には巻き方が決まった。自分の演技をどうやるかに集中した。靴にも感謝したい」と振り返った。

 宮原は演技後半の3回転フリップが2回転に、続くダブルアクセル(2回転半)からの3連続ジャンプでも回転不足を取られ、技術点は71・49点と伸び悩んだ。演技構成点は全選手で唯一、5項目全てで9点台を並べ、75・09点だった。演技後「3位にとどまって良かったが、演技はもう少し良いものができた」。五輪翌シーズンの今季について「気持ちの面で難しいシーズンだと感じているが、勉強して成長もできる。充実した今年だった」と振り返った。

 SP3位でGPシリーズフランス杯2位の三原舞依(シスメックス)はフリーで147・92点、合計220・80点で4位だった。昨季世界選手権銀メダルで、SP4位の樋口新葉(東京・開智日本橋学園高)がフリーで125・00点、総合197・63点で5位。GPシリーズのスケートカナダ2位の15歳・山下真瑚(愛知・中京大中京高)が134・20点を出し、総合197・14点で6位。

 SPは62・94点で9位だった山下は、プッチーニの「蝶々夫人」の調べに乗り、冒頭からジャンプを着氷。細かなミスはあったものの、技術点は69・29点をマーク。演技構成点は4項目で8点台を出し、64・91点を出した。シニア1年目の全日本を終え「シニアで通用するねと言われる選手になりたいと思ったが、まだまだジュニアだと思う」と振り返った。

 全日本ジュニア選手権優勝の横井ゆは菜(愛知・中京大中京高)は7位。フリーで130・10点を出し、総合196・37点とした。8位は、フリーで2本のトリプルアクセル(3回転半)ジャンプを着氷させて124・33点を出し、総合185・74点とした細田采花(関大)。ショートプログラム(SP)18位の本田真凜(JAL)は111・48点。SPとの合計は164・23点で15位だった。

 SPは61・41点で10位発進だった細田。フリーは14番滑走で、冒頭でトリプルアクセル―2回転トーループの連続ジャンプを着氷し、続く単独のトリプルアクセルも着氷するなど、技術点は71・29点を稼いだ。演技構成点は53・04点だった。「(トリプルアクセルは)朝の練習で1本も入らなかったが、本番で入ってうれしい。浜田(美栄)コーチから『びびらずスピードを出して』と言われた」と振り返った。演技を終えると、大観衆が立ち上がって声援を送った。「今でも、足が震えるくらいうれしい」と笑った。

 フリーで7番滑走となった本田は、ジャンプで回転不足が目立つなど精彩を欠き、技術点は48・70点と伸び悩んだ。演技構成点も8点台は2項目にとどまり、62・78点だった。演技後「なかなかうまく行かないけど、これで終わりじゃないと思っている」と前を向いた。今季から拠点を米国に移し、ジャンプの跳び方も変えている。今後に向け「練習では良いものが跳べている。試合でクリーンな演技を見せたい。何にも負けない強い気持ちを手に入れたい」と語った。

 アイスダンスは小松原美里、ティム・コレト(倉敷ク、米)組がフリーでも1位となる100・39点をマークし、合計152・60点で初優勝した。

■女子最終成績

 (1)坂本花織(シスメックス)228・01点(SP〈2〉75・65点、フリー〈2〉152・36点)(2)紀平梨花(関大ク)223・76(〈5〉68・75、〈1〉155・01)(3)宮原知子(関大)223・34(〈1〉76・76、〈4〉146・58)(4)三原舞依(シスメックス)220・80(〈3〉72・88、〈3〉147・92)(5)樋口新葉(東京・開智日本橋学園高)197・63(〈4〉72・63、〈7〉125・00)(6)山下真瑚(愛知・中京大中京高)197・14(〈9〉62・94、〈5〉134・20)

 主な女子選手の滑走順は次の通り。

 GPシリーズフランス杯6位の本田真凜(JAL)7番(午後6時7分ごろ~)▽GPシリーズフィンランド大会4位の白岩優奈(関大ク)15番(午後7時43分ごろ~)▽GPスケートカナダ2位の山下真瑚(愛知・中京大中京高)17番(同59分ごろ~)▽全日本ジュニア優勝の横井ゆは菜(愛知・中京大中京高)19番(午後8時23分ごろ~)▽紀平20番(同31分ごろ~)▽樋口21番(同39分ごろ~)▽三原22番(同47分ごろ~)▽宮原23番(同55分ごろ~)▽坂本24番(午後9時3分ごろ~)