(21日、フィギュアスケート全日本選手権・女子SP1位)

 会場を包む地鳴りのような歓声に、大会5連覇を狙う宮原知子(関大)は演技後、女王らしく穏やかな笑みで応えた。貫禄のにじむ滑りで、首位発進。「今、できることをやりました」

 冒頭のルッツ―トーループの連続3回転ジャンプをきれいに着氷して1点台の出来栄え点(GOE)を引き出すと、勢いに乗った。以降のジャンプも加点を得て、スピンとステップは全て最高のレベル4の判定を受けた。

 とはいえ、平常心で臨めていたわけではない。「最初から最後まで、足が震えるのをこらえているような緊張でした」。ただ、そんな不安はみじんも見せないところに、20歳のすごみがのぞく。「技の時は落ち着いていて。タイミングの取り方や、トー(つま先)の着き方。いつもの注意点を意識しながらできました」

 約2週間前にあったGPファイナルは最下位の6位。残る悔しさをかみしめるように、「まだ、取り返せたとは思っていない」とひと言。5連覇を遂げるまで、気は緩めない。(吉永岳央)