(23日、フィギュアスケート・フランス杯女子SP)

 「この出来でこの点数はびっくり」。首位発進に驚いた三原舞依(シスメックス)の表情はしかし、すぐに曇った。「悔しい思いがいっぱい」

 理由は、冒頭のルッツ―トーループの連続3回転ジャンプにあった。トーループが回転不足の判定を受け、出来栄え点(GOE)はマイナス評価。「不安は全然なかったけど、ちょっと思い切りが足りなかった」。エッジへの体重のかけ方が甘いまま跳んだため、ルッツの着地がやや窮屈になったという。

 実は、4位に終わった2週間前のNHK杯でも同じ失敗を犯している。「見直してきたつもりだったけど……」。平昌五輪銀メダルのメドベージェワらを上回った首位よりも、修正できなかったことが悔しい。

 ただ、収穫もあった。「表現的には(ジャンプの悔しさを)中に引っ込めて最後まで演じ切れた。一歩、成長できたかな」。冒頭の失敗をすぐに振り切れたことは、今後への好材料に違いない。

 今大会で優勝すれば念願のGPファイナル初出場だ。ただ、1~3位の差はわずか0・4ポイント。「表彰台もファイナルも、自分の演技に付いてきてもらえたらいいかな」。過去5回出場したGPシリーズは最高3位。ただ、4位が4回のため、自嘲気味に「4位コレクターって呼ばれそう」。初優勝はもう目の前。反省と収穫が詰まったSPを終え、勢いのまま勝負のフリーへ向かう。(吉永岳央)