(20日、フィギュアスケート・スケートアメリカ女子SP)

 全てのジャンプをおりて、観客も魅了した。最後、本田真凜は何かを振り払うかのように力を込めてポーズを決めた。「良かったー」。両手を突き上げ、顔を覆った。「少し不安もあったんですけど、そのなかでも練習してきたことが出せた」

 満面の笑みでキス・アンド・クライへ。ところが、想像していたような得点が出ず、女子SPで4位にとどまった。二つの3回転ジャンプで回転不足の判定を受けた。「えっ」という表情を浮かべたが、「まずは、得点とか結果とかは気にせずに頑張ろうと思っていた。新ルールで直さないといけないところも見つかった。いい感じの出だし」。すぐ笑顔に戻った。

 米国に拠点を移し、スケートだけでなく、生活環境が激変した。指導を受けるラファエル・アルトゥニアン・コーチとは英語とロシア語でコミュニケーションをとるが、「試合になってみると、もっと自分が思っていることをコーチに伝えていかないといけないなって。英語の部分でも、もっと頑張りたい。ロシア語も単語、単語で覚えていきたい」と語る。

 今年2月の平昌(ピョンチャン)五輪での活躍を期待されながら、出場を逃した。悔しさを胸に米国へ。練習嫌いと言われた本田は今、どっぷりとスケート漬けの日々を送っているが、「楽しいことの方が多い」という。「コーチから完成形までは2、3年はかかるとずっと言われている。それを信じて、一歩ずつ頑張りたいです」。焦らず、前を向いて、21日(日本時間22日)のフリーに挑む。(エバレット=大西史恭)