「時は来た!ドラフト指名を待つ男たち」

栗林 良吏 くりばやし・りょうじ
愛知黎明高→名城大
投手・右投右打・178センチ80キロ
1996年7月9日生(22歳)

 

 愛知大学リーグの看板投手として4年間を過ごした。140キロ台のストレートにキレのある変化球を織り交ぜて快投。最速は153キロに達し、3年春には侍ジャパン大学代表にも選ばれた。怪我にも無縁で、リーグ戦の通算イニングは400を優に超える。高校時代は遊撃手兼任だったが、大学で投手に専念し素質が開花した。その歩みは、当サイトで4月に詳しく紹介している〔→記事はこちら〕。

 最後のリーグ戦は最高の形で締めくくった。14日の最終節で、宿敵・中京大を下し優勝。天王山ではリリーフに回り連投した。「全国大会に過去2度出た時は、いずれもリーグ戦は2位(※代表決定戦を勝ち上がって出場)。優勝して笑顔でリーグ戦を終われたのは初めてなので嬉しい。同級生の涙を見たら自分ももらい泣きしていた」と晴れやかな表情だ。この日は中日や楽天のスカウト上層部もスタンドで見守った。

 優勝を決めた試合後には、球場の外でたくさんの友人、知人が栗林を囲んだ。中学時代に所属していた「藤華クラブ」の現役中学球児たちも、先輩と記念写真に収まった。輪がとけた最後には、名城大・安江均監督が「おれにも握手させろよ~」とおどけながらエースを労う一幕も。栗林の人柄が垣間見える光景が広がった。

 今秋はフォークが冴えた。夏の間にマスターした新球を武器に、ピンチを三振で切り抜けた。「ストレート勝負に走って打たれていた場面で、冷静にフォークで抑えられた。打者に意識させる変化球が増え、自分の投球の幅が広がった」(栗林)。プロ球団スカウトの間でも、フォークは勝負球として好評だ。

 年度当初からドラフト上位指名を目指してきた。このあたりは、ドラフト当日の各球団の指名の流れにも左右されてきそう。ただ、指名の可能性があるアマ選手に対してプロ球団が提出を依頼する「調査書」は12球団から届いている。魅力と実績は誰もが認めるところである。

 25日のドラフト会議の2日後には、明治神宮大会の切符をかけた近隣連盟(北陸、東海地区)との代表決定戦が控える。「(ドラフトに)選ばれての登板になれば、プレッシャーはかかると思うが好投したい。もしも選ばれなくても、負けず嫌いな自分をそこにぶつけたい」と、フォアザチームの精神を胸に完全燃焼を誓っている。

文・写真=尾関雄一朗

TBSテレビ「プロ野球ドラフト会議」の番組公式サイト
http://www.tbs.co.jp/baseball-draft/