ラグビー・トップリーグの現役最年長、日本代表歴代最多の98キャップ(代表戦出場数)を誇る東芝のロック大野均が、不惑の40歳を迎えた今季も元気だ。視線の先にあるのは、2019年ワールドカップ(W杯)日本大会。世代交代の進む代表から昨年6月を最後に遠ざかるものの、望みは捨てていない。

 ベンチスタートとなった9月22日のコカ・コーラ戦。前半26分にピッチに入ると、ひときわ大きな歓声がわいた。「鉄人」と呼ばれるタフさ、20代の頃はファッション誌にも取り上げられたワイルドな顔立ちから来る人気は相変わらずだ。

 個々の細かい役割分担が進む現代ラグビーにあって、異色のプレースタイルは変わらない。全ての密集に加勢しようと走り回り、頭から突っ込む。「器用じゃないから仕事量でチームに貢献するしかない。何歳になってもそれは同じ」。105キロの体重は試合後、6キロ減った。

 年齢が年齢だけに体調を心配したくなるが、本人いわく「僕の場合、体重が減るのは動けている証拠」。29歳で初出場した2007年W杯のフィジー戦でも6キロ減。「スポーツ史上最大の番狂わせ」と言われる逆転勝利を演じた15年W杯の南アフリカ戦では3キロ落ちた。

 若手と一緒に全てのメニューをこなしたい思いを抑え、コーチの助言で日々の練習量を調整するようになった。年々、ストレッチやマッサージにかける時間も増える。自宅では風呂に入浴剤を入れ、心身を解きほぐしている。

 「現役である以上、代表に戻りたい」と胸の内を隠さない。「自国開催のW杯なんて一生に一度のことだから」。その前に東芝で成し遂げるべき目標は、9季ぶりのリーグ優勝。「やっぱり東芝は強いと周りに印象づけ、代表に駆け上がっていきたい」

 来年の秋。41歳でW杯の舞台に立てば、大会の最年長出場記録を塗り替えることになる。(中川文如)