8月12日、世界ユース選手権2018(ロシア・モスクワ)のボルダリング・ユースAカテゴリー(2001、2002年生まれ)決勝が行われた。女子では伊藤ふたばが3位に入り、自身3大会連続の表彰台となったが、昨年に続く金メダル獲得はならず。同じく決勝に進出していた菊地咲希は4位、男子で日本勢唯一のファイナリストとなった小西桂も表彰台まであとわずかの4位に終わった。

 日本から伊藤、菊地、栗田湖有の3名が出場したユースA女子では、その全員が予選を通過。準決勝では3位以下が2完登にとどまったなかで、伊藤と菊池が全4完登で1、2位通過を果たした。しかし、ここまで全8課題を完登するなど好調にみえた伊藤を決勝課題が苦しめる。

 前を登る菊地を含め、3名が完登していた第1課題で伊藤は3トライ目にゾーンを獲得するも、その先の一手を止められず4位スタートと出遅れる。第2課題では、強いフィジカルが求められた後のゴールへの飛びつきに失敗する選手が続出し、最終競技者の伊藤を迎えるまで完登者は0。順位を上げる機会が巡ってきた伊藤は、長い手足を駆使して4トライ目にゾーンを捉えると、そのままゴールまで迫る。左手でTOPを掴み、あとは態勢を整えるのみだったが、足の置き位置が定まらなかったのかまさかのフォール。この課題唯一の完登者になるチャンスを逃し、会場からは大きなため息が漏れた。

 6名全員がゾーン獲得にとどまった第3課題を終えて、首位は1完登3ゾーンのルッカ・ラコヴェック(スロベニア)。日本の菊地は1完登2ゾーンで3位、0完登3ゾーンの伊藤が4位で続いた。最終課題、ラコヴェックが完登を逃したあとに登ったローラ・ロゴラ(イタリア)が巧みな動きで一撃し、暫定首位へ浮上。この時点で日本勢優勝の可能性は潰えてしまった。最後までゴール取りに苦慮した菊地のあとに登った伊藤だったが、5トライ目に意地の決勝初完登を決め、菊地を抜いて苦しみながらも3大会連続となる表彰台に達した。優勝は最終課題で逆転した、昨季リードW杯で決勝進出の実績を持つロゴラだった。なお、大会4連覇がかかっていた白石阿島(アメリカ)は急きょスタートリストから名前が外れ、欠場となっている。

決勝第3課題に挑む伊藤ふたば。(写真=Eddie Fowke/IFSC)

 ユースA男子では、日本から小西、伊藤寛太朗、伊勢一真、西田秀聖の4名が出場。小西が準決勝を4位で通過し、2大会ぶりの出場となった世界ユースでこの種目2度目の決勝進出を果たす。決勝では第2課題を一撃するなど2課題を終えて暫定トップに立った小西だったが、3課題目にゾーンを獲得できず失速。最終的には2完登3ゾーンで4位に終わった。優勝は昨年の本カテゴリーコンバインド王者であるサム・アベズー(フランス)。予選からの全12課題を完登し、前回大会ボルダリングで23位に終わった雪辱を果たしている。

 なお、同日にはスピード・ジュニアカテゴリー(1999、2000年生まれ)決勝も行なわれた。日本勢の最高は男子が楢崎明智の21位、女子が中村真緒の22位で、予選通過はならなかった。

<ボルダリング・ユースA決勝>

【男子】
1位:サム・アベズー(17/フランス)/4t4z 5 4 ※準決勝1位
2位:エネコ・カレテーロ・クルス(17/スペイン)/4t4z 5 4 ※準決勝5位
3位:ネイサン・マーティン(17/フランス)/4t4z 5 5
4位:アルベルト・ヒネス・ロペス(15/スペイン)/3t4z 4 6
5位:小西 桂(15)/3t4z 5 5
6位:ザック・リチャードソン(17/カナダ)/2t4z 2 8
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16位:伊勢 一真(16)※準決勝進出
20位:伊藤 寛太朗(16)※準決勝進出
25位:西田 秀聖(15)

【女子】
1位:ローラ・ロゴラ(17/イタリア)/2t3z 2 3
2位:ルッカ・ラコヴェック(17/スロベニア)/1t4z 4 9
3位:伊藤 ふたば(16)/1t4z 5 13
4位:菊地 咲希(15)/1t3z 4 6
5位:フレデリック・フェル(17/ドイツ)/1t2z 2 3
6位:ブルック・ラバトウ(17/アメリカ)/0t4z 0 10
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14位:栗田 湖有(15)※準決勝進出

※左から氏名、年齢、所属国、決勝成績
※決勝成績は左から完登数、ゾーン獲得数、完登に要した合計アテンプト数、ゾーン獲得に要した合計アテンプト数

<スピード・ジュニア決勝>

【男子】
1位:ジャン・ルカ・ゾダ(19/イタリア)/7秒69
2位:ノア・ブラッツチ(18/アメリカ)/9秒29
3位:デミヤン・ザイツェフ(19/ロシア)/6秒61
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21位:楢崎 明智(19)/7秒72
29位:今泉 結太(17)/8秒21
33位:原田 海(19)/8秒71
46位:田中 修太(18)/10秒46

【女子】
1位:エカテリーナ・バラシュチュク(19/ロシア)/8秒12
2位:エリザヴェータ・イヴァノワ(18/ロシア)/8秒16
3位:エレナ・レミゾワ(17/ロシア)/11秒49
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22位:中村 真緒(18)/11秒82 ※自己新
25位:森脇 ほの佳(18)/12秒90
29位:高田 こころ(19)/13秒29 ※自己新

※1・2位選手の成績は決勝タイム、3位選手の成績は3位決定戦タイム
※日本人選手の成績は今大会の最高記録

CREDITS

編集部 /

写真

窪田美和子/アフロ