昨春王者の立大が3対2で法大に先勝。4番の三井健右(2年・大阪桐蔭)が特大本塁打で先制すれば、エース・田中誠也(3年・大阪桐蔭)が7回無失点の好投で大事な初戦を奪った。 法大の先発はリーグトップの15勝を挙げている菅野秀哉(4年・小高工)。…

昨春王者の立大が3対2で法大に先勝。4番の三井健右(2年・大阪桐蔭)が特大本塁打で先制すれば、エース・田中誠也(3年・大阪桐蔭)が7回無失点の好投で大事な初戦を奪った。

 法大の先発はリーグトップの15勝を挙げている菅野秀哉(4年・小高工)。初回は両チームともに3人で攻撃を終えたが、2回表に立大の4番・三井が「4番の仕事ができた」と菅野の内角低めのストレートを鋭いスイングで捉え、ライトスタンドへ突き刺す豪快なソロアーチ。さらに藤野隼大(3年・川越東)、田中誠のタイムリーで2点を追加した立大が試合の主導権を奪った。
 すると田中誠が波に乗る。「初回を終えた時に今日は三振を取れないと思った。ストレートで詰まらせて行こうと切り替えた」と7奪三振をマークした先週から微調整し、テンポの良いピッチングで強力法大打線から凡打の山を築いて7回まで5安打無失点の好投。「球の走りも制球も良かった。今日は申し分なし」とは立大・溝口智成監督。走者を背負っても慌てず、7回にはけん制で刺してピンチを未然に防ぐなど、落ち着いたマウンドさばきを披露した。

7回無失点の好投で今季2勝目を挙げた立大・田中誠

立大は8回から2番手として中川颯(2年・桐蔭学園)が登板。土壇場の9回表に法大が4番・中山翔太(4年・履正社)のヒットの後に、途中出場の福田光輝(3年・大阪桐蔭)の2ランで1点差まで追い上げる粘りを見せたが、それが精一杯。前週で早大に2連勝して勝ち点2を奪った立大が、開幕からの連勝を3に伸ばした。

■法政大vs立教大1回戦
法政大 000 000 002=2
立教大 030 000 00X=3
【法】●菅野、石川-中村浩
【立】〇田中誠、中川-藤野
本塁打:立教大・三井《2回ソロ》、法政大・福田《9回2ラン》

◎立教大・溝口智成監督
「攻撃はワンチャンスで集中力を見せてくれた。あそこで取れなければ均衡した展開になっていた。田中誠也が7回までピシャッと危なげなく投げてくれたので、予定通りに中川に繋ぐことができた。最後すんなりやるのがベストだとは思いますけど、そんなにすんなりとはいかない。守り切れてよかった。(田中誠は)球の走りも制球も良かった。今日は申し分なかった。去年もそうでしたけど、一人の力に頼らずにチーム全員という中で、今日はたまたまエースと4番が良い働きをした。でも毎回できることじゃないので、チーム全員でと思っています」

◎立教大・田中誠也投手(3年・大阪桐蔭)
「(勝利に)素直にうれしいです。今日はストレートが良かった。打線に勢いが付くようなピッチングができた。(今季2勝目に)バッターが勝負強く、取るところで取れているので自分も乗って行ける。明日も勝って勝ち点2をしっかりとりたい」

◎立教大・三井健右外野手(2年・大阪桐蔭)
「(先制ソロに)打ったのは真っ直ぐ。試合前に先取点を取って序盤から勝負を仕掛けていこうという話をしていた中で初回は3人で終わった。そこでのホームランで、4番の仕事ができた。チームの勝ちに繋がるバッティングができたかなと思います。2戦目に繋がる、自分にとっても自信になった」

豪快な先制弾を放った立大・三井。最終打席は三振も「自信になった」