早大が2対1で法大に逃げ切り勝ち。エースの小島和哉(4年・浦和学院)が1回戦に続く連続完投でチームに勝ち点をもたらした。   1勝1敗で迎えた3回戦は、2日前の1回戦に続いて早大・小島和哉(4年・浦和学院)、法大・菅野秀哉(4年・小高工)…

 早大が2対1で法大に逃げ切り勝ち。エースの小島和哉(4年・浦和学院)が1回戦に続く連続完投でチームに勝ち点をもたらした。

 

 

 1勝1敗で迎えた3回戦は、2日前の1回戦に続いて早大・小島和哉(4年・浦和学院)、法大・菅野秀哉(4年・小高工)の4年生エース同士の投げ合いで始まった。そして1回戦同様、試合はいきなり動いた。
1回表、早大が2死走者なしから3番・福岡高輝(3年・川越東)が、逆方向のレフトポール際へ自身リーグ戦初本塁打となるソロアーチ。「(菅野を)意識し過ぎると打てない。何も考えないように打席に入った」と福岡。幸先よく援護点をもらった小島は、9回150球を投げて6安打1失点の完投勝利を挙げた2日前同様に、立ち上がりから低めにボールを集める快調なピッチングを展開。序盤3イニングを無安打に抑え込み、4回1死満塁のピンチも落ち着いて後続を抑えて無失点で凌いだ。

 

 

 1対0の状況が続いた中、貴重な追加点が生まれたのは6回表だった。1死1塁から再び3番・福岡が「ちょっと差し込まれたけどいい方向に飛んでくれた」と今度は左中間を破るタイムリー2塁打を放ち、リードは2点に。その後もマウンドに立ち続けた小島は、7回に四球の走者を2塁に送られた後に川口凌(4年・横浜)にタイムリー2塁打を許して1点差に詰め寄られたが、ここで切れることなく後続を連続三振に仕留めると、今冬に「どの大学よりも走り込んできた自負がある」という左腕は、「土曜日よりも疲れは感じなかった」と8回、9回も無安打に抑え、150球から中1日で131球を投げての完投勝利。「1戦、3戦を抑えてこそエースだと監督からずっと言われていた。それを今日はできた。自分の役割は果たせたかなと思う」と笑みを浮かべた。
 ベンチから小島の力投を見守った早大・髙橋広監督も「やっと小島がエースになってくれた」と笑み。早慶戦へ向けて弾みを付ける、まさにエースの力投だった。

 

 

■早稲田大vs法政大3回戦
早稲田大 100 001 000=2
法政大  000 000 100=1
【早】○小島-岸本
【法】●菅野、三浦、朝山-中村浩
本塁打:早稲田大・福岡《1回ソロ》

◎早稲田大・髙橋広監督
「1戦目と3戦目を取るのがエース。やっと小島がエースになってくれた。まずスタミナが付いたし、走り込み、投げる量も増えた。普段の彼の練習量、走り込みの成果が出たと思います。1戦目と3戦目を取ったピッチャーは私が監督になってからは初めてだと思います。早慶戦」

◎早稲田大・小島和哉(4年・浦和学院)
「1戦目と3戦目を投げ切るというのは1年生の時からずっと言われてきた。投げるのは一人かも知れないですけど、今日もブルペンで投げていたピッチャーがいたし、これだけ負けていてもスタンドに応援しに来てくれる人もいた。まずはその方々に感謝したい。今週は自分の思い通りの球を投げられた。自分たちの優勝はなくなってしまいましたけど、もう一つの目標は早慶戦に勝つということ。勝てるように頑張りたい」