立大が3対2で慶大に逃げ切り勝ち。勝ち点2同士の首位対決の第1戦に先勝した。

昨秋に続く2季連続優勝を目指す慶大は、昨年1年生ながら通算5勝(1敗)を挙げた右腕・関根智輝(2年・城東)が今季初登板初先発。一方、昨春に続く春連覇を狙う立大は、今春3戦3勝、防御率0.39の左腕・田中誠也(3年・大阪桐蔭)が先発マウンドに上った。

 試合は序盤に動く。1回裏、慶大は2死2塁から4番・三井健右(2年・大阪桐蔭)がレフトへ大きなフライを打ち上げると、これを相手が落球して思わぬ形で1点を先制。すると2回裏には6番・江藤勇治(3年・東海大菅生)が「久々の感覚でした」と右翼ポールに直撃する自身リーグ戦初本塁打で1点を追加。さらに続く3回裏、代わった慶大2番手・木澤尚文(2年・慶應)から2四球で2死1、2塁として再び江藤が、今度はライト前へタイムリーを放って3点目を奪った。

2回裏、立大の江藤が右翼ポール直撃のソロアーチを放つ

 援護をもらった立大・田中誠は、この日も立ち上がりからテンポの良い投球を続けて凡打の山。ストレート、変化球ともに切れ味抜群で1回1死から6回1死までノーヒットピッチング。「申し分ない投球をしてくれた。100点です」とは立大・溝口智成監督。7回1死2塁のピンチも落ち着いて無失点に抑え、8回を127球、3安打1四球8奪三振で無失点。自身の連続自責なしのイニングを「26」に伸ばした。

 だが、「簡単には行かないですね」と溝口監督。土壇場の9回に、慶大が2番手で登板した川端健斗(1年・秀岳館)を攻め、代打で登場した1年生スラッガー・正木智也(1年・慶應)と中村健人(3年・中京大中京)の連続タイムリーで2点を返し、尚も2死2、3塁と一打逆転のチャンス。それでも最後は、立大3番手の中川颯(2年・桐光学園)が抑えてゲームセット。立大が辛うじて1点差で逃げ切った。

 「テンポ良く投げられたのが一番。今日の慶應戦がカギだった」と田中誠。「正直、完封したかったですけど…」と本音をこぼしながらも、チーム、そして自身の勝利に笑み。昨年は春秋通算で4勝(5敗)だったが、今年は春だけで早くも4勝目。常に「リズム、タイミング、コントロール」を心がける小柄なエースの快投とともに、立大が勢いを増している。

立大・田中誠が8回3安打無失点の好投を見せた

■慶應義塾大vs立教大1回戦
慶應義塾大 000 000 002=2
立教大   111 000 00X=3
【慶】●関根、木澤、田中裕、髙橋亮、髙橋佑-郡司
【立】〇田中誠、川端健、中川-藤野

◎立教大・溝口智成監督
「田中誠也は申し分ない投球をしてくれた。100点です。中盤から後半にかけてフルで行っていたし、これから先の戦いを考えると誠也だけではやっていけない。総合的な判断で代えた。江藤は打順を下げましたけど、良いヒットが2本出た。気持ちを楽にして打てばやってくれるんじゃないかと思っていた。まずは明日、全力で慶應戦に向かって行くだけです」

◎立教大・田中誠也投手(3年・大阪桐蔭)
「真っ直ぐでファウルにできていたし、全部の球種でストライクが取れた。内外の出し入れができた。的を絞らせずに投げられた。(26イニング連続自責なしの記録に)しっかり1イニングずつバッターを抑えて行くということだけです。シングルヒットは打たれてもいい。長打を打たれないように、一人一人、要所要所を抑えることを心がけています。ランナーを出してからもけん制を交えながら落ち着いて投げることができていると思います」

◎立教大・江藤勇治(3年・東海大菅生)
「それまで10打席ぐらいヒットが出てなかった。久々の感覚でした。(ベンチでの歓迎に)泣きそうでした。前までの5試合は(田中)誠也を援護できていなかったので1点でも多く取れるようにと思っていた」