日本山岳・スポーツクライミング協会(JMSCA)は28日、2018年の国際大会に臨む日本代表選手を発表。今年のボルダリング国内王者である藤井快、野口啓代や昨季W杯複合で年間優勝を果たした楢崎智亜らが順当に選ばれたほか、今年から国際大会への…


 日本山岳・スポーツクライミング協会(JMSCA)は28日、2018年の国際大会に臨む日本代表選手を発表。今年のボルダリング国内王者である藤井快、野口啓代や昨季W杯複合で年間優勝を果たした楢崎智亜らが順当に選ばれたほか、今年から国際大会への出場が可能な年齢に達する15歳の伊藤ふたばが初選出となった。

 今回発表された2018年の日本代表は、以下の男子25名、女子19名。

2018シーズン スポーツクライミング日本代表

男子
楢崎 智亜(21)/L/B/S
藤井 快(25)/L/B/S
原田 海(19)/L/B/S
緒方 良行(20)/L/B/S
是永 敬一郎(22)/L/B/S
土肥 圭太(17)/L/B/S ※初代表
波田 悠貴(20)/L/B
西田 秀聖(15)/L ※初代表
田中 修太(17)/L ※初代表
本間 大晴(18)/L ※初代表
中野 稔(34)/L
中上 太斗(18)/L
樋口 純裕(25)/L
山口 龍磨(16)/L ※初代表
亀山 凌平(21)/L
清水 裕登(22)/L
今泉 結太(17)/L
渡部 桂太(24)/B
杉本 怜(26)/B
石松 大晟(21)/B
村井 隆一(23)/B
藤脇 祐二(22)/B
高田 知尭(22)/B
堀 創(28)/B
渡邉 海人(21)/B

女子
野口 啓代(28)/L/B/S
伊藤 ふたば(15)/L/B/S ※初代表
野中 生萌(20)/L/B/S
小武 芽生(20)/L/B/S
尾上 彩(22)/L/B
田嶋 あいか(19)/L
三浦 絵里菜(22)/L
廣重 幸紀(22)/L
平野 夏海(15)/L ※初代表
栗田 湖有(15)/L ※初代表
義村 萌(20)/L
中村 真緒(17)/B
加島 智子(35)/B
倉 菜々子(17)/B
菊地 咲希(15)/B ※初代表
五月女 美元(22)/B
杉村 紗恵子(24)/B
番場 香月(18)/B
金子 桃華(18)/B

※左から氏名、年齢(4月1日時点)、W杯2018シーズンにおける派遣対象種目
※L=リード、B=ボルダリング、S=スピード
 また、オリンピックへ向けて重点的な強化の対象となる第2期オリンピック強化選手も合わせて発表。日本選手権リード競技大会2018、ボルダリングジャパンカップ2018(BJC)、3月19日時点でのスピード日本ランキングの順位を掛け合わせ、第1期内での上位3名と、彼らを除いた全選手の上位3名、合計男女6名づつが選出された。

第2期 JMSCA オリンピック強化選手

男子
楢崎 智亜(21)/12pt(L2×B3×S2)
藤井 快(25)/54pt(L9×B1×S6)
原田 海(19)/500pt(L25×B4×S5) ※初
緒方 良行(20)/504pt(L24×B7×S3)
是永 敬一郎(22)/594pt(L1×B11×S54)
土肥 圭太(17)/648pt(L3×B27×S8) ※初

女子
森 秋彩(14)/12pt(L1×B2×S6)
野口 啓代(28)/14pt(L2×B1×S7)
伊藤 ふたば(15)/18pt(L3×B3×S2)
野中 生萌(20)/45pt(L9×B5×S1)
谷井 菜月(14)/90pt(L5×B6×S3)
小武 芽生(20)/360pt(L10×B9×S4) ※初

※左から氏名、年齢(4月1日時点)、選考基準ポイント(CLIMBERS調べ)、選考大会順位
※L=日本選手権、B=BJC、S=3月19日時点でのスピード日本ランキング


 オリンピック強化選手に選ばれた彼らが得る特典は、複合種目の強化合宿や国際競技大会等への優先出場権と、大会への渡航・宿泊費等の最大限の補助の2つ。3種目のW杯それぞれに出場できるため、派遣基準タイムを満たしていない場合でもスピードW杯への出場が可能になるなど、東京2020オリンピックの代表枠を掴む上で経験・資金面ともに大きなアドバンテージを掴んだ形になる。

 この強化選手に初めて選ばれたのが、男子では原田海、土肥圭太、女子では小武芽生の計3名。原田は2月のボルダリングジャパンカップで4位に、土肥は3月の日本選手権で3位に躍進したことで第1期に入っていた渡部桂太、楢崎明智との入れ替わりに成功。小武はリード、ボルダリングの順位ポイントでは前期強化選手の尾上彩に劣っていたが、スピードで4位につけたことが決め手となり強化選手の枠に滑り込んだ。強化選手は6ヶ月ごとに入れ替えを行う予定のため、枠に入り切らなかった選手にもまだチャンスは残されている。

 なお、シニアの国際大会出場にはその年の12月31日までに16歳に達していることが条件となるため、強化選手に選ばれたなかで14歳の森秋彩(もり・あい)、谷井菜月は日本代表の選考対象外となっている。

主な2018年国際大会スケジュール

7月6-7日/W杯(L・S)/ヴィラール大会(スイス)
7月12-13日/W杯(L・S)/シャモニー大会(フランス)
7月20-21日/W杯(L)/ブリアンソン大会(フランス)
7月27-28日/W杯(L・S)/アルコ大会(イタリア)
8月17-18日/W杯(B)/ミュンヘン大会(ドイツ)
8月18日-9月2日/アジア競技大会(インドネシア)
9月6-16日/世界選手権(L・B・S)/インスブルック大会(オーストリア)
9月29-30日/W杯(L)/クラーニ大会(スロベニア)
10月20-21日/W杯(L・S)/呉江大会(中国)
10月27-28日/W杯(L・S)/厦門大会(中国)
11月7-11日/アジア選手権(L・B・S・C)/倉吉大会(鳥取)
11月16-18日/チャイナオープン(L・B・S)/広州

※L=リード、B=ボルダリング、S=スピード、C=コンバインド

CREDITS

取材・文

編集部 /

写真

窪田亮