国際スポーツクライミング連盟(IFSC)は18日、2018年シーズンの主要ルール変更の概要を発表した。中でも最も大きな変更が、ボルダリングの順位決定方法だ。 現行では「課題の完登数」→「完登に要したトライの合計数(少ない方が上位)」→「ボ…


 国際スポーツクライミング連盟(IFSC)は18日、2018年シーズンの主要ルール変更の概要を発表した。中でも最も大きな変更が、ボルダリングの順位決定方法だ。

 現行では「課題の完登数」→「完登に要したトライの合計数(少ない方が上位)」→「ボーナス獲得数」→「ボーナス獲得に要したトライの合計数(少ない方が上位)」の順で優劣をつけている。(例:課題の完登数で並んだ場合は、少ないトライ数で完登した競技者が上位)

 しかし、新ルールでは「課題の完登数」→「ボーナス獲得数」→「完登に要したトライの合計数」→「ボーナス獲得に要したトライの合計数」に変更。課題完登数の次に優先されるのが、ボーナス獲得数となった。

例:4課題で争われる決勝
選手A:2t2 2b2 →2課題を一撃(最初のトライで完登すること)するも、他の2課題はボーナス獲得ならず。
選手B:2t8 4b10 →2課題を合計8トライで完登し、残り2課題ではそれぞれボーナスを獲得。

 この場合、今までは完登に要したトライ数が少ない選手Aが上位に来ていたが、新ルールではより多くの課題で一定高度に達することができた選手Bが上位となる。

 同時に、上記で呼称している「ボーナス」が「ゾーン」へと変更されることも発表された。日本山岳・スポーツクライミング協会によれば、これはIFSCの前所属先UIAA(国際山岳連盟)がはじめに呼称したものに戻る形だという。

 国内大会への適用は2018年度(4月以降)からで、来月開催されるボルダリングジャパンカップは現行ルール通り行われる。

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取材・文

編集部 /

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森口鉄郎